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楽天カード「勝手に自動リボ払いに?」デマで大騒動。ろくに説明を読まない利用者に“情弱”批判が殺到もなぜか上がる「楽天ならやりかねない」との声

楽天カードのユーザーが自らのカードを更新した際に、勝手に「自動リボ払い」設定にされてしまった……そう訴える声が多いと、このところネット上で大いに取沙汰されるようだ。

クレジットカードで買い物した際に“翌月1回払い”と指定したものが、すべてリボ払いに変更されるという、ある意味で恐怖の自動リボ払い。自分ではてっきり普通に1回払いだと思っていたのが、この自動リボ払いに設定されていた場合、下手をすれば買い物代金のほとんどが、毎月リボ残高として積みあがっていき、気付けば結構な額に……ということもあるようなのだ。

しかしながら楽天カードもふくめ、利用者の断りなく勝手に「自動リボ払い」が付帯されることはないようで、今回の原因としては、クレカ登録時あるいは更新時に、説明をよく読まず“自動でリボ払いをする”という項目にチェックを入れたまま申請してしまった、あるいは過去にキャンペーンなどに釣られて自ら自動リボ登録をしていた……といった説が浮上しているところ。

つまり、ユーザー側の“迂闊さ”が、そういった事態を招いているとの見方が大勢で、SNS上では「情弱」「クレジットカードの利用はやめたほうが」との声が噴出しているといった状況だ。

楽天カード以外もやっているリボ払いへの巧みな“誘導”

リボ払いといえば、月々の支払いがほぼ一定化できて家計の管理がしやすいなどと、カード会社はそのメリットを訴えるが、実質年率15~18%といったバカ高い利息がかかるという、それを優に上回るデメリットが存在することは言うまでもない話。

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一度沼にハマれば、いつまで経っても元金は減らないどころか利子が嵩み、延々と返済が終わらないといった“地獄”が待ち構えているとあって、ネット上でもあからさまに忌避する向きは多いわけだが、逆にカード会社にとっては、そういったリボ払いの客は相当に美味しい存在であることは間違いないだろう。

それゆえ、さすがにカード会社が勝手にユーザーの支払い方法をリボに変えてしまうことはできないものの、契約時の初期設定でよくよく気を付けないと、リボ払いになってしまうといった、そういう“要注意”なクレジットカードは、楽天カード以外でも結構多い模様。なかには契約時にリボ払いと設定をすれば、特別にポイントを付与するといった入会キャンペーンを行っているカード会社も存在するようである。

いっぽうで楽天カードといえば、川平慈英さん扮する“楽天カードマン”が出演するCMでもお馴染みということで、その知名度は抜群ということもあり、2022年9月時点でのカード発行枚数は2,751万枚と、国内では随一の利用者が存在。

さらに、クレジットカード契約時には必須である“審査”に関してだが、楽天カードはその基準がかなり緩いのでは……という話は、よく耳にするところである。

ネット上では、審査書類の職業欄に“スナイパー”や“海賊”などと記載した人にも、無事カードが発行されたという、あたかも都市伝説のような話も流布しているほどなのだが、そうでなくとも低収入の若いフリーターや専業主婦など、他のカード会社だと審査落ちとなりやすい属性でも、楽天カードならなんとかなるといった声は多いようなのだ。

そのことは見方を変えれば、金融リテラシーのあまり備わっていないような向きの元にも、楽天カードは多く行き渡っているとも言えそうで、そうなると今回起こった“騒動”は、先述のような各カード会社が行っている、利用者をリボ払いへと誘う“仕掛け”に対し、楽天カードのホルダーたちが特に脆弱すぎたゆえに、あたかも楽天カードだけがそのようなことをやっているかのように、話が出てきてしまった……といった経緯も考えられそうである。

楽天カード側としては理不尽な展開も…

昨年11月に公表された、楽天グループ株式会社の2022年度第3四半期決算によれば、 ショッピング取扱高は前年同期から27.4%増、またショッピング取扱高シェアも23.0%まで伸ばしたという楽天カード。

それらを含めたフィンテック部門、さらに楽天市場などのインターネットサービス部門も絶好調な楽天グループなのだが、それらの収益が吹き飛ぶほどの赤字を垂れ流しているのが、言わずと知れたモバイル部門である。

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その影響もあってか、ここ数年はポイントの進呈条件などの“改悪”が、事あるごとに行われているといった状況。昨年だと、ポイント付与の対象が税込価格から“税抜”価格に変更となるという、日頃楽天カードでの支払い額が多い人ほど損をするといった仕様変更もあり、利用者を大いにガッカリさせたのも記憶に新しい。

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このように楽天は、一度その“経済圏”に取り込んだユーザーに対しては“塩対応”で臨むのがセオリーと、常々言われているところなのだが、それだけに今回の“勝手に自動リボ払い”に関しても、まさか楽天ほどの一流の会社が、そんな非道なことをするはずがないと分かっていながらも、それでも「楽天ならやりかねない」といった思いも頭をよぎる……といった声も、少なからずあがっているところ。

楽天カード側にとっては、他社もやっているリボ払いへの誘導策にもかかわらず、自分だけが叩かれるという、少々理不尽な展開となった今回の件。ただ、事あるごとに「釣った魚にはエサをやらない」と揶揄されるような利用者への姿勢も、今回の話に妙な説得力を与えてしまったのも事実で、そういった点では自業自得と言えなくもなさそうだ。

Next: 「隙あらばリボ払いにさせようとするのは…」

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