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TBS『報道特集』金平茂紀氏、『安倍晋三回顧録』のデジタル万引き告白に批判殺到。書店での迂闊なスマホ撮影は「スカート内盗撮」を疑われる可能性も

TBSで報道記者やキャスターなどを長らく務め、同局の報道番組『報道特集』などへの出演でも知られるジャーナリストの金平茂紀氏が、こともあろうか書籍の“デジタル万引き”を行ったと自ら発言する映像が、SNS上で大拡散しているようだ。

映像を見る限りでは、野外にある音楽堂のような場所での講演のようだが、そこに登壇した金平氏は、安倍元首相への未公開インタビューを収録し話題書となっている『安倍晋三回顧録』を「ハイエナビジネス」だと俎上にあげたうえで、「僕は絶対買いたくないんで、本屋で立ち読みして必要なとこだけ写メしてるんです」と発言。

観衆からは大いに笑い声が上がり、要は金平氏なりの“アンチ安倍”ジョークといったところのようだったのだが、その行為は近年書店を悩ませている“デジタル万引き”そのものだけあって、その講演の模様がSNS上にアップされるや否や、批判が殺到する事態になったというのだ。

「書店の敵」金平氏の軽率な行動を咎める声

ここ20年で店舗数がほぼ半分以下に減るなど、苦境が続く全国各地の書店。とにかく紙の本や雑誌が売れなくなった今の状況下において、さらなる機会損失に繋がる行為として、長らく問題視されているのがデジタル万引きだ。

その本に書かれてある情報自体は盗んでいくものの、本来の万引きとは異なりモノ自体は窃取されないため、窃盗罪には問われることはないというのが定説とされるこの行為。ただ書店側にとっては、迷惑行為以外の何物でもないのは言うまでもない。

しかも金平氏といえば、テレビの報道番組での活動が印象的ではあるものの、近々にはジャーナリストの大矢英代氏との対談本の発売も控えるなど、これまで数々の書籍を上梓しており、決して出版業界とは無縁ではない人物。そういった立場による今回の行動は、まさに自殺行為と言っても過言ではないだろう。

それだけにSNS上からは今回の件に対して「書店の敵なので絶対に許さん」「反対意見の本でもきちんとお金を払って購入しましょう」「金払いたくないなら図書館で借りなされ」などと、金平氏の軽率な行動を咎める意見がほとんど。

さらに、先述の通りデジタル万引きは窃盗罪などには問われることはないものの、仮にそれを目的とした書店への立ち入りであるならば、店の意思に反する侵入であるとして建造物侵入罪に問われる可能性があるのでは……といった意見も取沙汰されているなど、波紋が大いに広がっているといった状況だ。

結構多い書店内での「スカート内盗撮」

今回の金平氏の件などまさにそうだが、やっている方は罪の意識が欠片もないというのも、デジタル万引きのある意味での特徴。

それだけに最近では、店内での「撮影禁止」を掲げ、注意喚起を行う書店も増えているワケだが、いっぽうで書店側としては、店内での撮影によってデジタル万引きが行われる危惧だけでなく、盗撮(痴漢)事案が発生することにも気を揉んでいるというのが、実際のところのようだ。

手口としてはお察しの通り、本棚を前に本の立ち読みに夢中になっている女性客の背後に忍び寄り、スカートの中などをスマホなどで逆さ撮り……といったもの。最近では今年3月に、岡山県内の大学病院に勤める男性看護師が、この手口で盗撮していたのが見つかり書類送検されることに。勤めていた病院は懲戒解雇になったと報じられている。

実際、警察庁生活安全局がまとめた「令和4年中の迷惑防止条例等違反(痴漢・盗撮)に係る検挙状況の調査結果」というデータによると、盗撮の検挙数は令和に入り増加の一途。同年の検挙件数は全国で5,737件にのぼったそうだが、発生場所別でみると「書店・ レンタルビデオ店」は119件と、全体の2.1%を占めたという。

パッと見では数が少ないようにも思えるが、この集計における他の発生場所の項目を見てみると「駅構内」「ショッピングモール等 商業施設」などと、かなりザックリとした括りも多いなか、「書店・ レンタルビデオ店」というピンポイントな括りとなっているというのは、それだけ盗撮事案が発生しやすいスポットとして、以前から警察側が注目している証左だと言えそうである。

こういった状況もあって、書店側も大いにデリケートになっている店内でのスマホなどでの撮影なのだが、それと同時に女性客の間でも危機意識は高まっているところ。そんななかで、今回の金平氏にように店内でパシャパシャと撮影していた日には、ひょっとするとデジタル万引きではなく、盗撮行為を疑われてしまう事態になることも、大いにあり得るというワケだ。

政権を質す立場のジャーナリストとして、これまで輝かしい業績を積み重ねてきた金平氏が、まさか盗撮などという卑劣な行為に手を染めるとは、到底考えられようもないのだが、いっぽうで「瓜田に履を納れず」「李下に冠を正さず」という戒めも、太古から伝えられるところ。今回の一件はそういった意味でも、あまりにも脇の甘い迂闊な行為だったのでは……と言わざる得ないところだ。

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