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米国市場発「8年ぶりの悪夢」と「ドイチェショック」は始まっている=江守哲

ドイツ銀行の破たんリスクが高まっている

それはともかく、今回のドイツ銀行の問題は看過できません。破たんリスクが急激に高まってきたといえます。

ドイツ銀行は世界で業務を展開しており、多額のデリバティブのポジションを抱えているとみられています。

同行のCEOは「問題ない」としているようですが、今回の株安で資本の棄損が進み、世界の金融市場を震撼させる可能性が出てきたことは、相当憂慮されるべき事態だと考えています。

ドイツ銀行は「Deutche Bank」ですので、そのうちその頭文字を取って「DBショック」あるいは「ドイチェショック」などと呼ばれることになるかもしれません。

「低金利バブル」とともに、私がネーミングしたこの二つの言葉をいまから頭に入れておいてください。もし、指摘してきたような事態になれば、私が名づけ親ですから(笑)。

「出来過ぎたストーリー」か?

冗談はさておき、かなり厳しい状況になっていることだけは確かです。もしかすると、株価は急落ではなく、じわじわと下げていく可能性もあります。いずれにしても、方向性はすでに決まっていると考えています。

「低金利バブル」崩壊のリスク拡大に加え、想定されていた「DBショック」がいよいよ顕在化しようとしています。

すでにドイツのDAX指数は下げ始めています。これで何もなければ、むしろ驚きです。そう考えています。

これらのショックを現実のものにするのが、FRBの利上げだとすれば、あまりに出来過ぎたストーリーになってしまいます。

さすがに利上げはないのかもしれませんが、それで「株価は上昇だ」と考える方は、非常におめでたい方であると思います。

それぞれの考え方があるかと思いますが、現時点での私の考えは以上の通りです。

「8年ごとの惨事」今回のトリガーは米大統領選?

米国に起きる8年ごとの惨事。いつ起きてもおかしくない状況にあることだけは確かなようです。

もうひとつ、重要なことを忘れていました。米大統領選挙の行方です。ここにきて、民主党のクリントン候補の体調問題が急浮上しています。

様々な情報によると、クリントン氏はすでに大統領という激務に耐えられる体力はないということのようです。真偽のほどは定かではありませんが、火のないところに煙は立たないということでしょう。

26日には最初のテレビ討論会があります。テレビ討論会はこれを含め、全部で3回実際されます。そこで、クリントン氏が現状の体調の悪さを露呈すれば、人気は一気に低下することは確実です。

現在のクリントン氏の演説中の言動を見ている限り、かなり厳しいように思われます。

これまでも何度も解説してきたように、現職大統領が所属する政党の候補者が負けた場合、米国株は急落しています。

これまで過去最高値圏を維持してきただけに、下げやすくなっています。まして、上述のように、低金利バブルにより相当割高に買われています。

もしクリントン氏が劣勢になった場合に、市場に何も起きなかったとすれば、それは逆に驚くしかないと思います。

このように、米国市場を取り巻く環境は、あまりに材料がそろい過ぎているように思います。先週も書いたように、これまでたまりにたまったマグマがまさに爆発しようとしています。20・21日のFOMCを契機に、大きな下げに見舞われるのか、要注目です。

ちなみに、19日の週は米国株がもっとも下げやすい週です。

このようなデータがそろっているときに、まさに状況証拠がそろい過ぎているのも怖いところです。

急落は避けられたとしても、じわじわと下げていくでしょう。リーマンショック時のように、1年以上かけて下げるのか、それとも短期間で急落するのか。いずれにしても、方向は決まったと考えています。あとはそのスピードと幅だけの問題でしょう。

私が年初から指摘し続けてきたことが、いよいよ示現しそうです。そうならないことを祈りますが、それは難しいようです。個々人の判断で、ディフェンスだけはしっかりとしておきたいところです。

Next: 日銀の金融政策決定会合を控えた東京株式市場をどう見るか?

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