全国から悲鳴殺到! レオパレスオーナー「7つの悪夢」
全国のオーナーたちから寄せられる生の声は、サブリース(※)のみならず、従来の不動産営業そのものに対し根本的な疑問を提起するものばかりです。
※「サブリース」とは、業者が物件を一括で借り上げ、入居者に転貸(又貸し)すると同時に、オーナーに対して空室期間中も一定の家賃収入を保証するしくみのこと。
1. 強引すぎる営業スタイル
とあるオーナーの話では、かつてレオパレスの営業マンは、土地を持っている農村をマイクロバスで訪問して回っていたと言います。気の良い農家の軒先に上がり込んでお茶を飲み、話をしたら最後、契約をするまで帰らない。
「玄関で門前払いできる気の強い人は大丈夫だが、家に上げてしまうと大変なことになる」というのが、このオーナーの感想です。
2. 悲劇的な「サブリース解約」
リーマン・ショック後の2009年、「終了プロジェクト」と呼ばれる、レオパレスのサブリース解約プロジェクトが始まり、すさまじい解約交渉が行われました。
全国のLPオーナー会セミナーでも、オーナーから数多くの悲鳴が上がっており、あるオーナーは鬱病になり入院したところ、その病院にまで営業マンが来て契約をさせられたと言います。
別のオーナーは、減額交渉に応じるまで家から帰らないと言われ、仕方なく契約に応じたという話もあります。
また、東日本大震災の後、茨城県のあるオーナーは、地盤沈下で何千万円もの修繕費用をレオパレスから請求され、支払えなければサブリースは解約されると言われました。
この修繕費用は物件を新築できるほど巨額であり、さすがに高すぎるため地元の業者に見積もりを依頼したところ、レオパレスによる請求額の3分の1になったとのことです。
3. レオパレスを増長させた「借地借家法」の欠陥
あるオーナーは契約で「10年間、家賃は固定」とあるので安心していたが、契約を無視してサブリースの減額交渉をされてしまったそうです。
なぜレオパレスは、契約を無視することができるのでしょうか?それは、現行の借地借家法が極めて借主に有利にできているからです。
借地借家法に基づくと、「10年間、家賃は固定」というのは借主に不利な条件のため、たとえ契約書に記載されていても無効になってしまうのです。
このオーナーは、レオパレスの営業マンから「減額しなかったらサブリース契約を解約する」と言われ、しぶしぶ減額を了承したとのこと。
サブリース問題のみならず、「家余り」の時代にそぐわない、あまりにオーナーに不利な借地借家法の改善が必要ではないでしょうか?
4. 「家賃保証」の幻想を生み出した営業トークと固定観念
ほとんどのオーナーは、30年間、家賃は下がらないと思い込んでいました。
これはもちろん幻想なのですが、最初10年間の家賃固定の契約があることで、「家賃は下がらない」という固定観念を持ってしまっているオーナーが多いとのことです。
それに加えて、家賃はずっと下がらない、という趣旨のレオパレスの営業パンフレットや収支シミュレーション、営業マンの言葉をそのまま信じているという方も多いと言います。
ちなみにLPオーナー会の前田氏自身は、レオパレスとサブリース契約をする際に、30年間家賃は下げないという営業マンの言葉を書面にし、レオパレス社長押印済の覚書きを取り交わしたそうです。