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ドル円105円台タッチで感じた米国の「見えざる手」=江守哲

日本だけが金融緩和策に固執している

いまの日米実質金利差からみたドル円の理論値の推計は、1月末で112.80円、5-30年債利回りスプレッドから見た理論値では112円台半ばです。

これらの理論値からずれているとき、特に円高方向にあるときには、私は「いまのドル円は政治ファクターが効いているな」と考えます。

理論的に無理やり説明することは考えません。意味がないですし、実際にそうだからです。

繰り返しますが、為替は大局的には政治で動きます。

2013年以降の円安がなぜあれだけのものになったのか、その背景は政治以外にありません。最後は米国主導での貸し借りの世界です。そして、いまは米国がドル安を強く推し進めているので、日本もこれを受け入れざるを得ないわけです。

これは、黒田総裁の続投で日銀の緩和策が継続するから円安になるわけではないということです。

世界的には、緩和策ではインフレにはならないという結論が出ています。日本だけがいまだに現在の政策に固執しているわけです。

黒田総裁は繰り返し、これまでの緩和策を継続するとしていますが、各国中銀が緩和策の解除を進めている中、日銀だけが緩和的な政策を継続できるのか、疑問があります。

しかし、それでも継続する方針を示し続けるでしょう。「アベクロ体制」の維持が前提ですので、2020年まで今の政策が続く可能性は十分にあります。

高すぎるユーロドル

一方、ユーロ圏の景気は堅調です。これがユーロを支える構図は変わらないでしょう。

あとは、ユーロが高くなりすぎないことが肝要です。上昇しすぎると、景気拡大をけん引してきた輸出に悪影響が出ますので。

そう考えると、9月に終了予定の資産購入を本当にやめられるのか、疑問もありますね。ECBも難しい判断を迫られることになりそうです。

ちなみに、欧米実質金利差からみたユーロドルの理論値1.14ドル程度です。また、ドイツ-米国の30年債利回りスプレッドから見たユーロドルの理論値も1.17ドル程度です。

今のユーロドルがいかに高すぎるか、ということです。それでも1.24ドルや1.25ドルの水準にあるのは、やはり政治ファクターが効いているからなのでしょう。

そう考えると、納得がいきます。また、そのように考えられるかが、きわめて重要です。

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