極短期ならロングも面白いが、基本は「戻り売り」
昨日から今日にかけて、ドル円は一段と上昇し、目先のレジスタンス(上値抵抗)となっている21日移動平均線(106.90円近辺)にタッチしています。
要因としては、トランプ大統領が鉄鋼とアルミに関税を適用したものの、NAFTA(北米自由貿易協定)で交渉を続けているメキシコやカナダは一時的に除外されるなど、バランスのとれた内容だったこと、さらには今朝、米朝首脳会談に北朝鮮が意欲、核開発凍結といった報道がなされたことがあります。
全体的にリスクオン(選好)の流れとなり、ドル円は反発していますが、トランプ政権の軸足は引き続き保護主義的であり、政策的にもドル安を志向しているのは明らか。また、北朝鮮の動向も相場にとって本質的な材料ではありませんから、1~3ヶ月といった少し長めのスパンで考えた時のトレードの基本は、ドル円は戻り売り・ショートということになるでしょう。
本稿執筆時点(15:00)のレートが1ドル=106.60円近辺となっていますが、発表前に107円台にしっかり乗せていれば、雇用統計の数字次第では日足ベースの抵抗ポイントである、107.80~107.90円ぐらいまで戻してくることは想定できます。
したがって、今夜はノーサプライズでまずまず好調な数字が出る可能性が高いと考えて、デイトレ意識で今の水準から軽くロング(買い)で入るというのは決して悪くない戦略ではあるでしょう。売られすぎたドルの修正というのも、ある程度は期待できますからね。
しかしながら、やはり108円、109円といった数字を見込んで行くためには、それなりに材料が重ならないと難しそうですから、リスクを避けるのであれば、今夜は結果を受けての天井を確認し、戻り売りがベターと考えています。
冒頭でも書いたように、悩ましい相場となっていますが、悩ましく分からない時こそトレンドを重視し、流れに沿ったトレードを続けていきたいところでしょう。
本記事は『マネーボイス』のための書き下ろしです(2018年3月9日)
※太字はMONEY VOICE編集部による
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