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インド市場で首位! ついに上場「Xiaomi」に見るスマホメーカーの新戦略=シバタナオキ

スマートフォンセグメント:伸び代は新興市場!スマホハード市場の現状

まず始めに、スマートフォンセグメントのユニットエコノミクスを見てみましょう。

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2017年の1年間で、スマホ1台あたりの平均販売単価が881元(約14,100円)、販売台数が9,141万台でした。

1台あたりの平均単価が、日本やアメリカといったスマホ先進国にいる人たちからすると非常に安い、廉価版の端末を多く販売している印象かと思います。それだけではなく、グローバルに9,000万台以上を販売するという、非常にスケールの大きなビジネスを展開していることが、ご理解頂けると思います。

Xiaomiの上場目論見書の中から、スマートフォンのハードウェア市場に関しての、現時点での様子を勉強していきましょう。これらの数字は、暗記するぐらいの勢いで覚えておいて損はないと個人的には思っています。

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スマートフォンのアクティブな台数がここに記載されていますが、Xiaomiの観点で3つのセグメントに分解されてきます。

1つ目は中国、2つ目は新興市場、3つ目はその他、という扱いになっています。

ここで新興市場というのは、アメリカ・日本・中国・西ヨーロッパ・オーストラリア・カナダを除く国のことです。逆の言い方をすると、3つ目のその他というのは、これら先進国のことを指しています。

2017年時点で見ると、中国で約8.9億台、先進国で約8.4億台、新興国で約19億台、このスマホは使われていることになります。年平均成長率(CAGR)を見ると、新興市場が圧倒的に速いスピードで成長していることがここから読み取れます。

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この表は人口に対するスマートフォンの普及率で、こちらを見ても、新興市場の伸びしろが大きいことが説明できます。

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スマートフォンの販売金額を見てみると、高価格端末が売れやすいためか、先進国が金額面では大きくなっていますが、それでも中国と新興市場を足すと、全く及ばない規模になります。

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地域別のスマホ販売価格帯を見てみると、中国では$200(約20,000円)以下の端末が約40%であるのに対し、新興市場では約65%となっており、新興市場攻略のために廉価版の端末を大量生産販売していることが重要であるのは間違いないでしょう。

Next: 最もネットでスマホを販売しているメーカーに。各国での位置付けは?

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