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高田馬場で実感した「キャッシュレス化」の大波。チェーン店は脱・現金払いに本気だ=岩田昭男

急速に進む中堅チェーン店のキャッシュレス化

ここまで大手チェーン店のキャッシュレス対策について述べてきましたが、一方で、私が仕事の打ち合わせや食事で使う中堅チェーン店の方でも新しい動きが出てきました。

大手チェーンの戦略ははよく知られていますが、こちらは意外に知られていません。しかし、実際に調べてみると非常に興味深いのです。

このジャンルには、喫茶ルノアールやニューヨークカフェ、さらにはプロントなどがあります。キャッシュレス革命はここから始まると言ってもいいぐらいです。

<喫茶ルノアール(喫茶店)>

編集者との打ち合わせによく利用します。ビッグボックスの裏に店はあります。首都圏で最大規模の喫茶店チェーン。8年前に仕事場を移した時からすでにありました。当時は10店舗近くを展開していましたが、今は3店舗ほど。

ビジネスマンの利用が多く、商談によく使われます。以前は、支払いはクレジットカードと楽天Edyが使えるのみで、あくまで現金が主流でした。現在の状況については、同じ系列店である次項で詳述します。

<ニューヨーク・カフェ(カフェ)>

執筆するときによく利用します。前項のルノアール店の10軒ほど西にあります。ルノアール系列の若者向けのカフェ(元ルノアールの店舗を改装)。業態転換が成功していつも若者でいっぱいです。

かつてはこちらも、支払いは現金と楽天Edyのみでした。私は利用するたびに、早くSuicaを入れてほしいと頼んでいましたが、店員はニコニコするだけでした。彼らには決定権がないので、それも当然かと今になるとわかりますが。

そうした態度に変化が見えてきたのが、今年の春でした。ある日、レジカウンターに小さな白い箱が置かれました。これが非接触の読取機だとはしばらく気がつきませんでした。カードマークも何もついていない箱で、工場からそのまま送られてきたという感じでしたが、一刻も早く見せてお客さんに喜んでもらいたいというお店の気持ちが表れていました。

今では共用読取機が入り、Suicaも他の電子マネーも使えるようになっています。このお店で試運転をしてから、本店のルノアールにもこの共用読取機が入ったのです。素晴らしいことです。

<プロント(カフェ&パブ)>

夜に軽く飲むのに利用します。高田馬場駅戸山口すぐそば。サントリー系のカフェで、夜はパブレストランになります。この店ができたのは比較的最近でした。

駅のそばでしたから、てっきりSuicaが使えると思ったのですが、実際は使えなかったのでがっかり。心の中で「Suicaを入れたら売り上げも上がるだろうに」と思っていました。午後5時までは喫茶店で、夕方からはパブに変わります。支払い方法は現金と楽天Edyのみでした。

こちらも今年の4月頃に変化がありました。楽天Edyの読取機の代わりにレジにSuicaも使える共用読取機が置かれました。ニューヨーク・カフェと同時期だったかもしれません。

Next: 2018年の春から急激に進展。電子マネー嫌いの中堅チェーン店がなぜ?

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