とうとう米3年債と5年債で長短金利が逆転。景気後退の前触れとして注目される2年債と10年債のスプレッドもさらにフラット化が進み、市場は警戒を強めています。(『今市太郎の戦略的FX投資』今市太郎)
※本記事は有料メルマガ『今市太郎の戦略的FX投資』2018年12月5日号の抜粋です。興味を持たれた方は、ぜひこの機会にバックナンバー含め初月分無料のお試し購読をどうぞ。
大暴落は逆イールド発生から1年後あたり?実際はもっと早いかも
米国債「長短金利逆転」に市場警戒
ここのところあまり話題にならなかった米債のイールドカーブ。ここに来て、とうとう3年債と5年債で、3年債が5年債の金利を上回るという逆イールドが示現しました。
リセッション(景気後退)のバロメーターとして注目される2年債と10年債のスプレッドも0.16%を下回り、ほぼフラット化が実現しはじめています。
これは実に2007年以来、約10年ぶりぐらいの動きであり、市場では異常な警戒感が漂い始めています。
大暴落は逆イールド発生から1年~1年半後か
この逆イールドが2年物と10年物の米債で示現しはじめてから、実際に相場が大きく下落していくいわゆる暴落状態になるまでには、過去にはほぼ1年から1年半程度の猶予があるのが特徴です。
いったんイールドカーブがもとに戻り始めてから、きわめて大きな相場の暴落が示現するという現象は、ITバブルの時にもリーマン・ショックの時にもみられていたもの。
したがって、大きな相場の異変は来年、日本で消費税率の引き上げが実施となる秋口から東京五輪の開催時期までの間あたりが相場の底になるのではないかと危惧していました。
しかし下手をすると、さらにそのスピードは加速することになるのかも知れない状況になってきています。