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日本では報道されないフランス暴動デモの凄まじさ、民衆は増税に怒っている=児島康孝

フランス・マクロン政権のフィリップ首相は4日、反政府デモが広がるきっかけとなった燃料増税の延期を発表。激しい抗議デモの様子を振り返りながら、その根本原因と今後の政局の行方を探ります。(『ニューヨーク1本勝負、きょうのニュースはコレ!』児島康孝)

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これは現代版「フランス革命」。市民が自発的に抗議デモに参加

マクロン氏、激しい反政府デモに妥協

フランス・マクロン政権のフィリップ首相は4日、反政府デモが広がるきっかけとなった燃料増税の延期を発表しました。さすがに、約50年ぶりといわれるデモの激化で、対応を迫られたようです。

このフランス・パリでの「黄色いベスト」運動は、日本でも断片的に伝えられていますが、想像を絶する規模です。

ライブでニュースを伝えている、現地の「BFMTV」のツイートをご紹介しながら、実際の様子を振り返りましょう。

発表数字以上の参加者

「黄色いベスト」運動は、マクロン大統領の増税・リストラ路線に反対するもので、燃料増税が直接のきっかけです。デモが行われたパリ中心部では、「黄色いベスト」を着た人に、街は埋め尽くされました。

このデモの様子をBFMTVのライブで見ていますと、日本で伝えられている以上に、すさまじい規模であることがわかります。

発表されている数字や報道されている数字はそれほどではありませんが、実際の方が多いんじゃないかな、という感じです。

日本では、他のニュースと同等に、1つの海外ニュースとして伝えられています。しかし、BFMTVのニュース番組を見ていますと、これはまさに「現代版フランス革命」とも思えます。

凱旋門やシャンゼリゼ通りといったパリの中心部で、店舗の大きなガラスは軒並み叩き割られ、車は放火されて炎上。警官隊とデモ隊の双方の殴り合いも、すさまじいものがあります。

また中心部に通じる道路でも、「黄色いベスト」運動が、さながら道路で「検問」を行い、道路を封鎖しています。

増税・リストラへの怒り爆発か

デモの参加者も、従来のデモのように、いわば「セミプロ」のような感じではありません。おじいさんやおばあさん、中年のおじさんやおばさん、OL風のお姉さんといった幅広い層が参加しています。こうした人が「黄色いベスト」を目印にして、抗議デモに参加しているわけです。

BFMTVのスタジオには、黄色いベストを着用した人も登場。自身の主張を述べていました。

フランス国民は、日頃の生活の厳しさに「今回ばかりは我慢ならない」という感じなのでしょう。

Next: 野党は静観。一般市民が自発的に起こした抗議デモにマクロン大統領も屈した

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