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「給料上がってない」は一部の人の感想なのか?麻生氏暴言と矛盾するGDPマイナス成長=今市太郎

麻生財務相は14日、景気拡大期間が「いざなぎ景気」を超えたが賃金が上がっていない状況を問われ、「上がっていないと感じる人の感性」の問題との見解を示し物議を醸しています。(『今市太郎の戦略的FX投資』今市太郎)

※本記事は有料メルマガ『今市太郎の戦略的FX投資』2018年12月16日号の抜粋です。興味を持たれた方は、ぜひこの機会にバックナンバー含め初月分無料のお試し購読をどうぞ。

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麻生大臣「上がっていないと感じる人の感性」

麻生太郎財務相は14日の閣議後の記者会見で、景気拡大期間が高度成長期の「いざなぎ景気」を超えたが賃金が上がっていない状況を問われ、「上がっていないと感じる人の感性」の問題だとのかなり労働者の認識と乖離した発言を行い物議を醸しています。

そもそもこれはデータ疑惑の殿堂・内閣府が都合のいい有識者を集めた景気動向指数研究会を開き、2012年12月つまり安倍内閣が再スタートした段階から今日までの景気拡大局面が1965年から70年7月までのいざなぎ景気を超えて戦後2番目の長さとなったと認定したことに端を発する発言です。政府によると、今月で安倍政権の経済政策による景気拡大局面が、2002年2月から2008年2月まで73か月続いた「いざなみ景気」と並ぶ見通しとなったわけです。

確かに2012年末から安倍内閣がスタートしたことで株価も大きく上がり、人手不足から大卒・就職率も高まって、見かけ上は非常に経済がうまく好転しているかのように見えます。

しかし、この状況は米国とともに莫大な負債を拡大することで無理やり作り出している成長にすぎず、自律的に国内経済が成長しているものではないことは、もはやあからさまな状況です。

GDPマイナスで、企業の内部留保だけが貯まる不思議な本邦市場

同じ内閣府が12月10日に今年7~9月のGDPの改定値を発表していますが、物価変動を除いた実質GDPはなんと前期比0.6%減年率換算ではまさかの2.5%減というかなり厳しい現実を突きつける数値となっています。景気が絶好調という話との齟齬はかなり明確な状況になりつつあります。

確かに2013年4月の黒田日銀体制が確立してからは延々と日銀がETFを買い付ける状況が継続中ですから、株価は下がらず、作為的に円安誘導を行った成果もみられて、企業の業績と株価だけは無理やり日銀の支えて押し上げられている感があります。

しかしこの間の労働分配率はまったく上昇しておらず、賃金が上昇していない中で税金を中心とした徴収が厳しさを増しており、ほとんどの家計が可処分所得の減少を少なからず感じているのが足元の景気状況といえます。

確かに株価が高いというのは市場に大きな安定感をもたらしているのは厳然たる事実ですが、これで景気がいいなら、なぜ拡大期の最中にGDPが年率で縮減することになるのかはまったく納得がいきません。

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