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親族のひとりが遺言書に猛反対…そんなとき、円満に相続を進める方法とは?=小櫃麻衣

遺言書の執行にあたり、トラブルになるケースがいくつかあります。今回は、遺言書の内容に反対する相続人がいるケースでの注意点について解説させて頂きます。(『FPが教える!相続知識配信メルマガ☆彡.。』小櫃麻衣)

遺言書に反対する相続人がいると、全員の許可が必要?

有効な遺言書であれば、不公平な内容でも問題ない

相続発生後、死亡した方が残した自筆証書遺言を発見し、家庭裁判所での検認手続きを経たうえで“有効”との判断が下されれば、原則、その遺言書に従って遺産分割を進めることになります。

今年の通常国会では相続法改正が承認されましたので、数年のうちに検認手続きが必要なくなると思いますが、まだ施行されたわけではありませんので、現段階での遺言書の扱いの説明となります。

現時点では、自筆証書遺言は家庭裁判所での検認手続きが必要となるわけですが、公正証書遺言の場合は検認手続きが不要で、遺言書発見後、すぐに遺産分割協議に取り掛かることができます。

しかし、そういった“有効な遺言書”の内容に反対する相続人がいれば、どうなるのでしょうか。

相続手続きは、“相続人全員の同意が必要”と聞くこともあると思うので、たとえ有効な遺言書があったとしても、遺言書の内容に反対する相続人がいれば、その相続人が納得いく形で遺産分割方法を新たに考えなければならないのでしょうか。

さて遺言書に示されている遺産分割方法は、民法で規定されている法定相続分に優先するため、有効な遺言書が残されていれば、原則、その遺言書に従って遺産分割を進めていくことになります。

“遺言書は法定相続分に優先する”ということは、たとえ遺言書の内容があまりにも不公平な場合であっても、問題はありません

よく、“遺言書に法定相続分を無視した財産の分け方が書かれているから無効なのでは?”と思われる方も多いのですが、そんなことはないのです。

そしてもう一点、“遺言書が残されていれば、その遺言書に従って遺産分割を進める”と聞くと、相続人全員がその遺言書の内容に反対していたとしても、遺言書に従わなければならないと感じるかもしれないがそんなことはなく、相続人全員の同意があれば、自分たちで遺産分割協議を行うこともできますので、覚えておくと良いでしょう。

相続人全員の同意はすべての工程で必要ではない

さていくつか例を挙げたところで、今回のテーマにあるように、“有効な遺言書があったとしても、その遺言書の内容に反対する相続人がいる”と、相続手続きをどのように進めればいいのでしょうか。

これまでに何度か登場している“相続人全員の同意”は、何も相続手続きの全行程で必要になるわけではありません。

相続人全員の同意が必要になるのは、“遺産分割協議”のみ

もう少し詳しくいえば、“遺言書がない場合”や“遺言書の内容に全相続人が反対した場合”そして“遺言書に記載されていなかった財産がある場合”で、遺産分割協議を行うケースのみ、相続人全員の同意が必要になるというわけです。

つまり、遺言書の内容に猛反対する相続人がいたとしても、全相続人の同意は必要なく、その遺言書を元に、相続手続きを進めることができるのです。

そしてもう一つ、誤解されがちな点があり、例えば“相続人Aに全財産を相続させる”との遺言書があれば、共同相続人であるB・Cの遺留分が侵害されていることになるため、その遺言書が無効になってしまうのでは?ということ。

Next: 共同相続人の遺留分が侵害されると、遺言書は無効になってしまうのか?

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