元気なうちに手放してしまうこともおすすめの対策
実際に、いらない土地を相続してしまって困っている、というご相談もよくお聞きします。
このような土地は放置すればするほど次世代に問題を先送りすることになりますし、一方で手放そうにも、買ってもらうことは困難で、貰い手さえ見つからないことも少なくありません。
こちらも、不動産屋さんをご紹介するなど手は尽くすのですが、やはりどうしようもないことがほとんどなのです。
とはいえ、記事にもありますが、土地の放棄制度は税金逃れに使われる可能性や放棄の条件など難しい問題も多いため、実現にはハードルが高いでしょう。
おそらく、土地を放棄する、という制度の成立は困難で、一方、相続の名義変更の義務化だけは成立する可能性が高いように思います。
ご自身やご両親がいわゆる「いらない」土地を持っている、という方は、今後の情報にも注意しておいてください。
まだまだこの辺りは不確定ですから、遺言書を作られたりする際には、こういった土地についてもしっかりと行き先を決めておきましょう。
そのうえで、後々トラブルにならないよう、その土地を渡そうとする相手を含めたご家族でよく話し合われることをおすすめします。
また、ご自身がお元気なうちに、その土地を買ってくれる人やもらってくれる人はいないかを探し、手放せるようなら手放してしまうことも将来に負担を残さないためにできる対策の一つです。
相続のトラブルは、「ほしい財産」についてだけでなく、「いらない財産」について勃発することもありますので、遺す立場として、きちんと対策をしておきましょう。
image by: PiercarloAbate / Shutterstock.com
『こころをつなぐ、相続のハナシ』(32019年2月14日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による
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