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日本でこれから伸びが期待される介護業界、なかでも特に注目すべき2銘柄とは?=栫井駿介

日本において今後確実に拡大する介護業界ですが、利益を出すのが難しく株価は上がりにくい点は注意が必要です。それを踏まえて2つの注目銘柄を見てみましょう。(『バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問』栫井駿介)

高齢化の進む日本で拡大が期待される介護業界

介護業界は利益を出すのが難しいしくみ

介護産業は、高齢化が進む日本国内において拡大することは間違いありません。そこでうまく立ち回れる会社は、価値を大きく伸ばしていく可能性があります。

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しかし、そう簡単ではないのがこの業界です。なぜなら、規模は拡大するものの、利益を出すのが難しいからです。その要因は(1)介護保険制度と(2)人材不足にあります。

介護事業者の売上の大きな割合を占めるのが、国から支給される介護報酬です。介護利用者の要介護度によって報酬額が決定されます。利用者は、報酬額の1割を負担する仕組みです。

利用者の増加は確実なため全体のボリュームが増えることは間違いないのですが、一方であまり増えすぎると国の財政が持ちません。ただでさえ未曾有の債務を抱える財政ですから、介護報酬の抑制圧力が常にかかります。

介護報酬が上がるか下がるか、事業者は戦々恐々としています。そして、国としては介護を担ってもらいつつ財政負担を軽減するために、事業者は「生かさず殺さず」の状態にしておくことが最適解となるはずです。

もし介護事業者が大きな利益を出すようになると、介護報酬が下がる話になります。つまり、収益構造が介護保険制度に依存している限り、大きな利益の増加は見込みにくいということになります。

人材不足も深刻です。介護人材の有効求人倍率は3.6倍と、全体の1.4倍を大きく上回ります。一方で、賃金は全業種で最低水準であり、市場原理が働いていません。これでは、離職率が高いのも当然と言えます。

政府も当然この状況を問題視していて、介護職の賃金を上げようとしています。近年の介護報酬引き上げはこの文脈で行われるものであり、事業者も賃金を上げなければ人材を確保できません。このような状況では利益を残すのは非常に難しいと言えます。

この分野で価値を伸ばす企業を見つけるためには、介護報酬に依存せず、かつ全国横断的に横展開できるビジネスモデルを見出す必要があります。本記事では、そのような企業として2社を取り上げたいと思います。

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