今夏から混雑緩和の試行実験が始まる
都などは今夏、民間企業にも呼びかけて混雑緩和の試行実験を予定しています。
混雑緩和を図るため、大会中の時差出勤や在宅勤務、休暇取得などを推奨してきたほか、物流企業には配送時間の変更などを求めていて、大会約1年前の7月22日~8月2日、同19~30日(土日を除く)でこれらの施策をテストします。
削減が見込めない場合、料金の上乗せに踏み切るか、年内に結論を出す方針です。
午後10時から早朝までは値下げを検討
ロードプライシングの対象は、会場へのアクセスで交通量の増大が見込まれる首都高中央環状線の内側で、早朝から午後10時を想定しているとのことです。
交通量が少ない深夜や未明は料金の上乗せをせず、通行料を引き下げ、利用の分散も検討するともあります。
首都高料金所ゲートの一部閉鎖も検討されています。
IOCコーツ氏「一般人に迷惑をかけない方法」を求める
これに対し2020年東京五輪・パラリンピックの準備状況を監督する国際オリンピック委員会(IOC)調整委員会のジョン・コーツ委員長は22日、東京都内で毎日新聞の取材に応じ、国や東京都などが渋滞対策として検討している首都高速道路の料金上乗せについて、渋滞対策の推移を見守る姿勢を示した上で「料金上乗せ以外の方法もある。国民の意見を考慮した上で慎重に議論を進めてほしい」と述べ、慎重な協議を求めたと報じています。
※参考:https://mainichi.jp/sportsspecial/articles/20190522/k00/00m/050/373000c
コーツ委員長は、2008年北京五輪や昨年の平昌五輪で実績のある、車両のナンバープレートの末尾が偶数か奇数かで利用日を制限する手段や、1996年アトランタ五輪で実施された、複数の人が乗る車両だけが通行できる専用レーンの設置策などにも言及しました。
ただこれらの策は、法改正や専用機器の導入も検討せざるをえないため、実施が見送られる見通しのようですが、「まずは一般の人々に迷惑を掛けない方法を検討すべきだ」と語ったとのことで、海外の人にこのような指摘を受けていることに注目してみました。
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