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ミニストップ、レジ袋有料化実験へ。なぜ世界は急速に脱プラスチックに動いたのか

海洋プラスチックごみのさらなる影響

このようなプラスチックごみは、豊かな自然で成り立っている産業にも直接的、間接的な被害を与え、甚大な経済的損失をもたらしています。例えば、アジア太平洋地域でのプラスチックごみによる年間の損失は、観光業年間6.2億ドル漁業・養殖業では年間3.6億ドルになると推定されています。

さらに、プラスチックの原料となる原油の使用は、地球温暖化の主要な原因の1つで、プラスチックの生産拡大傾向がこのまま続くと、パリ協定の目標である「2℃未満」を達成するときに許される2050年の温室効果ガス排出量の約15%を、プラスチックの生産および焼却時の排出が占めると試算されています。

日本沿岸で回収された漂着ごみは年間約3万トンから5万トンにも及びます。モニタリング調査によると、漂着ごみにおいて、海外から流れ着くものを含めたボトルや漁網等プラスチック類が占める割合は個数をベースにすると65.8%。また、日本近海でのマイクロプラスチックの濃度は、世界平均の27倍にも相当するという調査結果もあります。

プラスチック生産量世界第3位の日本

世界のプラスチックの年間生産量が過去50年間で20倍に拡大しています。

産業別生産量では、容器、包装、袋などのパッケージが36%と最も多く、建設(16%)、繊維(14%)と続きます。特にペットボトルやレジ袋、食品トレーやストローなど一度利用されただけで捨てられてしまう「使い捨て用」に使われることの多いパッケージ用のプラスチック生産が、プラスチックごみの量を増やすのに大きく影響しています。

このパッケージ用プラスチックでリサイクルされている割合は14%しかありません。そして、プラスチックごみ全体でみると、約半分(47%)をパッケージ用が占めています

その中で、日本のプラスチック生産量は世界第3位となっています。

特に1人当たりの容器包装プラスチックごみの発生量については、世界第2位と、この問題に国際的な責任を持たなければならない立場にあります。

実際コンビニの普及もあり、国内で年間に流通するレジ袋の枚数は、推定400億枚で、1人当たり1日約1枚のペースで消費されています。また、ペットボトルの国内年間出荷は227億本に達します。

<廃棄プラスチックは燃やしても埋めても悪影響>

日本では廃棄されるプラスチック(廃プラ)の有効利用率が84%と特に進んでいるとされていますが、全体の57.5%は、燃焼の際にエネルギー回収をするものの燃やす「サーマルリサイクル」という処理方法に頼っています。

そもそもプラスチックとは、熱や圧力を加えることによって成型加工ができる高分子物質の総称で、今や私たちの生活に欠かすことのできない素材です。原料は原油など有限の資源で、日本では原油はそのほとんどを海外から輸入しています。

廃プラスチック(廃プラ)とは、使用後廃棄されたプラスチック製品とその製造過程で出たプラスチックのかす、廃タイヤを含むプラスチックを主成分とする廃棄物のことです。

廃プラスチックは、一般系廃プラスチックと産業系廃プラスチックに分けられます。

廃棄プラは焼却や埋立てで処分されますが、焼却となれば公害問題を引き起します。リサイクルにより再利用することが望ましいもですが、複合材料化された廃プラは再利用が困難です。

化石燃料を燃やしCO2排出しているということですので、今後ますます深刻化する地球温暖化への対策まで含めた視点で見たときに、とても資源が有効かつ持続可能な方法で利用されているとは言えません。

ちなみに欧米諸国では、プラスチック製ストローなどは埋め立てているようです。

Next: 日本もゴミを輸出?海洋プラスチック問題における「中国ショック」

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