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金価格の現在はどんな状況といえるのか?長期的なトレンドでは4~6倍に上昇する=吉田繁治

現在、ゴールドの価格の上昇がたびたび注目されています。そこで、為替や株との金の関係性を解説しながら、現在の金価格を形成した背景を説明します。(『ビジネス知識源プレミアム』吉田繁治)

※本記事は有料メルマガ『ビジネス知識源プレミアム』2019年9月5日号の一部抜粋です。興味を持たれた方は、ぜひこの機会にバックナンバー含め今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。

ドルの反通貨、金価格上昇の意味

短期の金価格を動かす、通貨と株価の予想

短期の金価格は、以下の要素の多変量解析で、ピッタリではなくても確率的な近似値は得ることできます。ピッタリした価格予想は、どんな方法をとっても不可能なものです。

金融商品(通貨、株、債券、デリバティブ)のなかで、下落リスクが比較的に小さな「安全資産」という認識が増えて、買われることが多くなっている金の価格は、経済と金融のファンダメンタルズに対して受動的です。通貨と株価は先導的な価格をつけますが、金価格は受動的です。

金融商品の大口の売買をし、価格を先導しているヘッジファンドが一定の割合を決めたポートフォリオ運用をしているからです(8,000本の総投資額は、10倍のレバレッジとして推計3,000兆円)。

米国株*%、日本株*%、国債*%、通貨*%、金*%、商品*%…という風に決めた割合で、分散投資をしています。過去の利益に照らして、分散投資の割合を見なおすのは、ほぼ3か月に一度です。

分散投資をしているのは、異なる値動きのものを組み合わせて、下落リスクをヘッジするポートフォリオ理論からです(開発者はハリー・マコーミック:1952年)。ヘッジをするから、ヘッジファンドという。

たとえば、米国から日本株を買うときのリスクは円安です。円建ての株価が10%上がっても、5%の円安なら、ドル換算での利益は、5%しかない。このため、株を買うと同時に、同額円の先物売りをする。先物売りでは、円が5%下がったときは5%の利益が出ます。

日々の売買は、HFT(先物や指数の超高頻度売買)を含んでプログラム化されています。1秒で先物の数千回の売買を行うHFTは、金融商品の売買総額の60%~70%に増えています。見直しのサイクルが、ほぼ3か月は、価格の同じ傾向(短期トレンド)が続く理由にもなっています

分散割合の変更は、ヘッジファンドの決算期の9月、12月、3月、6月に多い。決算期には、投資家の利益になる益出し(利益の確定売り)をするからです。このヘッジファンドのサイクルが、3か月から6か月の短期の価格を先導しています。

短期の金価格を決めている、多変量方程式を作ると

短期の金価格=α×ドルの下落率+β×米国株価指数の予想下落率+γ×米国の予想長期金利の下落率+δ×S&P500のボラティリィティ(価格変動率)+ε×金ETFの買いの増加+ξ×中央銀行の買いの増加…

(注)ギリシア文字のα(アルファ)からξ(クサイ)は、過去の価格変動の学習から得られた、多変量解析の独立変数です。AIも、これと同じように特徴量を深層学習して、独立変数を決めた多変量解析です。

Next: 為替や株価の動きと金価格には、どのような相関関係があるのか?

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