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大幅反落した金は徐々に底値固めして上昇へ、原油は高値圏で楽観が広がるも波乱含み=江守哲

イランは米国への対抗意識をむき出し、油田発見で埋蔵量世界3位に

ポンペオ米国務長官は、「イランのウラン濃縮再開が懸念を高めており、イラン政府に対する圧力を強化すべき」としています。さらに、「イランによる核合意の段階的な履行停止は、イランが核開発を急速に発展させるという懸念を高める」と指摘し、「今こそ各国がイラン政権の核開発による脅迫を拒絶すべきだ。イランの核開発を巡る継続的かつ多数の挑発を受け、そうした対応が必要とされている」としています。

一方、イランのロウハニ大統領は10日、中部ヤズドでの演説で、南西部フゼスタン州で大規模な油田が発見されたと明らかにしました。ロウハニ大統領は「米国の専制的な制裁にもかかわらず、巨大油田を見つけることができた。イランは豊かな国家だと米国に告げたい」とし、米国への強い対抗意識をむき出しにしています。

イランのメディアによれば、見つかった油田の面積は2,400平方キロで、埋蔵量は推計530億バレルです。BPによると、イランの確認原油埋蔵量(2018年末時点)は1,556億バレルで世界第4位となっています。今回の発見で埋蔵量は1.3倍に増え、ベネズエラ、サウジアラビアに次ぐ3位になるとみられています。

イランを敵視するトランプ政権は、18年にイラン核合意から一方的に離脱し、イラン産原油の全面禁輸など「最大限の圧力」による制裁を復活させました。これに対してイランは、合意の履行を順次停止させ、欧州の合意当事国に原油取引の再開などを要求しています。

そこに、今回のウラン濃縮活動を再開と油田発見に関する発言です。米国に対する強い反発の姿勢が見えてきます。しかし、米国がますます強硬になるイランを放置し続けることはないでしょう。ある程度は動向を見守るでしょう。

その間に様々な調査をし、最終的には短期間でイランを廃墟にするでしょう。多少根拠が薄弱でもやるのが米国です。それは、イラク攻撃でも実証済みです。あとから批判を受けても、実際に米国に対抗できる国はありません。

今後、イランから目が離せなくなりそうです。無論、原油高のリスクにも目を配っておく必要があります。

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本記事は『江守哲の「投資の哲人」~ヘッジファンド投資戦略のすべて』2019年11月11日号の一部抜粋です。全文にご興味をお持ちの方は、バックナンバー含め今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。本記事で割愛した米国市場金、原油各市場の詳細な分析もすぐ読めます。

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