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迫る日銀発の金融危機。メガバンクも地銀もマイナス金利政策にやられていく=斎藤満

高齢化についていけない銀行

銀行経営陣の社会に対するアンテナも鈍くなっている感があります。メガバンクも含めて、多くの銀行が今の高齢化社会について行けていないように見えます。

厚生労働省によると2018年には全世帯の52%が年金受給世帯になったと言います。また、高齢者の5人に1人が痴ほう症になるとも言われています。介護が必要な人も急増しています。

某メガバンクの事例です。体が不自由になり、車イスで介護の世話になっている人が長い間介護施設に入居している間に、銀行の新しいキャッシュ・カードが書留で送られてきたようです。本人不在で受け取れないまま、カードが返送されてしまったようです。

あるとき、世話をしている兄弟が、支払いのためにカードで預金の引き出しを頼まれ、ATMで降ろそうとした際、カードの有効期限が切れていて使えないと表示されました。そこで当該銀行の支店に電話し、新しいカードを送ってもらうよう依頼したのですが、身内のものでは手続きできず、本人が窓口まで来て申請するように言われたそうです。

車イスでも乗れる介護タクシーを呼んで当該支店まで行けたとしても、半身まひで字が書けないので、身内の者が代筆しても良いかと尋ねると、それもダメと言います。本人の代わりに取引するには、家庭裁判所に申請して、成年後見人の申請をしろと言います。それをしないと、口座に年金が振り込まれ、そこから支払いをしたくても、体が不自由で引き出せないと、「黒字個人破産」を余儀なくされます。

これからますます高齢化が進み、要介護や動けない老人が多くなります。そういうハンデを負った人々、高齢者にかわって世話をする人に、銀行取引面でもサポートできるような、支援制度が必要になります。

今の銀行はあまりに杓子定規で考え、現実と遊離した原理原則に縛られているように思えます。

危機対応できるか

黒田日銀総裁の認識とは裏腹に、銀行の利益の蓄積は縮小し、反面リスクの大きい資産を増やしているので、従来よりも嵐に対する抵抗力が落ちています。

10年前の危機では持ちこたえても、今同じような危機が再来すると、乗り切れない金融機関が少なからず出てきます。

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