投資用語として知られる「塩漬け」。実はビジネスの世界でも使われていることをご存知ですか? 夫婦で安心して定年を迎えられるヒントを探っていきます。(『教育貧困にならないために』川畑明美)
ファイナンシャルプランナー。2人の子どもと夫婦の4人暮らし。子育てをしながらフルタイムで働く傍ら、投資信託の積立投資で2,000万円の資産を構築。2013年にファイナンシャルプランナー資格を取得。雑誌を中心に執筆活動を行う一方、積立投資の選び方と積立設定までをマンツーマンで教える家計のコーチング・サービスを展開している。
ビジネスの世界での「塩漬け」とは
投資の世界で「塩漬け」と言うと、保有している銘柄が買値よりも大幅に下落して売却した場合に損失が大きくなるため「売るに売れない」状態のことを指します。
ですが、ビジネスの世界でも「塩漬け」ってあるんですね。
※参考:64歳元常務が「再就職先」で味わった哀れな末路 – 東洋経済オンライン(2020年3月14日配信)
常務から平社員になって、今までと違う待遇にプライドが傷ついてしまう。そんな状態の方を「塩が抜けない」と言うようです。
女性は、出産によって一時的に仕事が変わるなど、男性と違って、社内でもジョブチェンジがあるので「塩が抜けない」ことは少ないと思います。
ですが、コツコツ昇進を続ける男性には自分も気付かないうちに「塩漬け」されていて、塩が抜けなくなってしまうのかもしれないと記事を見て思いました。
夫を塩漬け人間にしないために
記事には、塩漬け度を測る15個の質問があるのですが、そのひとつ「妻に弱音を吐けない」という質問が気になりました。
以前、ご相談にいらした方を思い出したのです。
結婚する時のプロポーズで「君は何も心配しなくていいんだよ」と言われ、家計の事は何も気にせず専業主婦として家事と育児を頑張っていました。
ところが、ご主人が鬱状態になっていて調べてみると住宅ローン等の負担で生活費がギリギリだったのです。
その状態でご相談にいらっしゃいました。
拝見すると、昔の高い金利のままのローンでしたので、その点をアドバイスしたところ危機は乗り越えられました。そして妻も働くようになり家計の心配はなくなったのです。
「妻に弱音を吐けない」そんな家庭はとても心配です。
私が思う家族とは、帰ってこられる温かい場所ですが、家族と言ってもひとりひとり独立した「ひとりの人間」です。
家庭は依存の場ではありません。弱音を吐ける温かい場所でしたら塩も抜けやすいのかもしれませんね。
『教育貧困にならないために』(2020年3月14日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による
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