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イギリスとは雲泥の差。日本で「孤独・孤立対策推進法」成立も“ぼっち”が減らないワケ=原彰宏

孤独に対する「社会的処方」とは?

(ひきこもりからの)引き出しビジネスに対しては、法的規制がないために業者がやりたい放題になっているのが問題だそうです。

社会的処方も多様な選択肢の1つとして整備されれば、ひきこもる人々が社会とつながるきっかけになり得るとも述べています。

「社会的処方」というキーワードが、ここで使われています。

アウトリーチ(訪問支援)は必要なのかも議論したようですが、問題の本質ってそこでしたっけ。

衆院本会議で4月18日、「孤独・孤立対策推進法案」の趣旨説明・質疑が行われ、「立憲民主党・無所属」を代表して太栄志議員が述べているものを、立憲民主党はホームページで紹介しています。

太議員は、コロナ禍での社会環境の変化を背景に、人間関係への不安や漠然とした将来への不安が広がるなか、いわゆる「ひきこもり」は5歳から64歳までの年齢層の2%余りにあたる推計146万人(2022年11月内閣府調査)、自殺者数は2万1800人超(2022年警察庁自殺統計)と前年比で4.2%の増加となり、とりわけ小学生、中学生、高校生の自殺者数は514人と1980年の統計開始以降で初めて500人を超え、過去最多となったことを問題視。「これは社会の緊急事態。政治はもっと真剣に孤独・孤立の問題に真正面から向き合あい、対策を急がなければならない」「誰もが安心して相談できるオンラインも活用した相談窓口の大幅な増設、NPOやボランティアによる見守りサービスへの支援拡充、そして孤独・孤立対策の根拠法となる本推進法の制定が待ったなしであることは間違いない」と、与野党で徹底審議し早急に成立させなければならないと述べました。

出典:【衆院本会議】孤独・孤立対策推進法案審議入り 「新しい公共」の社会を追求すると太栄志議員 – 立憲民主党(2023年4月18日配信)

なんかうまく表現できないのですが、英国がずっと問題としている「孤独・孤立」対策と、この日本で成立した「孤独・孤立対策」は、はたして同じものなのでしょうか。

ようは「孤独・孤立」は、健康や自殺に直結することで、社会保障や人口減対策として重要な役割を示すというのは、客観的に見てよくわかります。

客観的に見れば、孤独・孤立対策は、社会保障制度改善や人口減少歯止めにつながります。制度ですから、そういう効果を期待するのは当然のことです。

ただ、孤独・孤立を抱えている人たちへのアプローチ、なぜ彼らは孤独を感じ、孤立せざるを得ないのかという本質のところは、英国と日本とでは、その認識の仕方が違うような気がするのですがね。

孤独・孤立の本質とは、それが起こる要因とは何なのか。

そこがいまいち、うまく読めないでいるので、この法案に対しても、なにかもやもやとしたものを感じるのですが、皆さんはどのようにお感じになられますか?

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