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ドル円はとにかく戻り売り継続。「英国ショック」はトリガーにすぎず=江守哲

なぜヘッジファンドは一発勝負に出たのか?失敗に学ぶ投資の教訓

今年のヘッジファンドの成績は、様々な戦略全体ではマイナスです。そのため、このイベントを利用して一儲けしてやろうと考えていたヘッジファンドは少なくないと思います。しかし、完全に失敗したといってよいでしょう。

イベントは上手く利用すれば、大きな収益に結び付くことが少なくありません。しかし、それは私からすれば「ギャンブル」です。どのような結果になるかは、どのような観点から見ても、100%予見することは不可能です。

そのように考えると、片方にポジションを傾けることはやはり危険です。

重要イベント前には、ポジションを持たない。または、ヘッジをして迎える。これがプロの基本です。ヘッジファンドはその基本を怠りました。これでは、大きな損失が出るのも当たり前です。

「攻め」よりも「守り」

私は完全にヘッジして臨みました。結果はむしろ収益が出ました。今回も、それまでの教訓を生かして、ポジションを解消し、オプションに絞りました。株式指数先物オプションで収益を上げたのですが、やはりまずはディフェンスをしっかりするのが重要です。

これは、私が野球チームを作るときの基礎的な考え方と同じです。攻撃のチャンスは勝手にやってきます。それを待って、そのチャンスをしっかりと活かす。それまでは、守りに徹することが重要です。

ヘッジファンドもこの程度のことはわかっているはずですが、やはり損失がかさむと正しい判断ができないようです。個人投資家の方々は、このような罠に落ちらないようにしていただきたいと思います。

年内には数多くのイベントがあります。そのイベントに毎回賭けていたら、資金も身体も持ちません。休む時は休む。とにかく、生き残ることが重要です。

常にポジションを持つのではなく、チャンスをしっかりと捉えるようにすれば、少ないチャンスでも十分に収益が出せると思います。今年はそのような機会が多いと思います。その機会をこのメルマガで伝えていけたらと思います。


本記事は『江守哲の「投資の哲人」~ヘッジファンド投資戦略のすべて』2016年6月27日号の一部抜粋です。興味のある方はぜひこの機会に、今月分すべて無料のお試し購読を。本記事で割愛した「株式市場~米国株はいよいよ下落基調へ」「コモディティ市場~金が急騰!」「今週のポジショントーク~オプショントレードが奏功」「マーケット・トピック~東京金融取引所にNYダウ上場!」も手続き後にすぐ読めます。

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株式・為替・コモディティなどの独自の市場分析を踏まえ、常識・定説とは異なる投資戦略の考え方を読者と共有したいと思います。グローバル投資家やヘッジファンドの投資戦略の構築プロセスなどについてもお話します。さらに商社出身でコモディティの現物取引にも従事していた経験や、幅広い人脈から、面白いネタや裏話もご披露します。またマーケット関連だけでなく、野球を中心にスポーツネタやマーケットと野球・スポーツの共通性などについても触れてみたいと思います。

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