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なぜバフェットもハーバード大も、毛嫌いしていたハイテク株に集中投資するのか?=東条雅彦

スマートフォンの本質はアプリケーションにある

ジョブズ氏は2007年1月9日、iPhoneのプレゼンテーションの場でこのように述べていました。

「これらの(BlackBerryを始めとした旧型の)スマートフォンの問題点は下にあるんだ。ほら、下の部分。プラスチックがはめ込まれたキーボードがついていて、どの機能を使うにしても、これを使うんだ。機能によってボタンの場所は全然違うのにも関わらずだよ。既に出荷した後はどうする? 後からボタン追加はできないんだよ」

ジョブズ氏「これだと後からボタン追加ができない」

ジョブズ氏「これだと後からボタン追加ができない」

iPhoneが登場する前、ガラケーにはボタンがついていて、スマートフォンにはキーボードがついていました。

ジョブズ氏はこれらの物理的なボタンやキーボードを全て取り払って、大きな画面のみの機器を作ることにしました。

そして、iPhone上で動くアプリケーションの種類によって、大きな画面上に必要なボタンを自由に配置して、ユーザーがボタンを指でタッチして操作できるようにしたのです。

例えば、ユーザーが電話する時は0~9までの数字を画面上に表示し、メールを打つ時は文字入力用のボタンを画面上に表示するといった具合にです。

このことによって、製品を出荷した後でも自由にボタンを追加できるようになりました。そして、iPhoneの発売以降、次々と個別の電化製品がiPhone上のアプリとして搭載されることになったのです。

以下に例としてiPhoneが登場したことによって、不要になったアイテムを記載します。

電話機/カメラ/ビデオカメラ/ウォークマン
本、雑誌、新聞/テレビ/地図/電卓
財布/懐中電灯/腕時計/目覚まし時計
ボイスレコーダー/キッチンタイマー/ストップウォッチ/携帯ゲーム機
カーナビ/ラジオ/百科事典/イエローページ
アルバム/スケジュール帳/メモ帳/コンパス

上記の例を見てわかる通り、iPhoneは「1種類の商品ではない」ということです。

他の商品やサービスを統合していく商品になっています。さらに年々、iPhoneの性能が上がってきているため、統合される商品やサービスは増加し続けています。

ハイテク企業の業績が上昇して、オールドエコノミー企業の業績が下落していっている根本的な原因はここ(※iPhoneやAndroidにオールドエコノミー企業の商品やサービスが吸収されていっている)にあるのです。

社会インフラの地位を得た「iPhone」

ジョブズ氏は「(iPhoneは)まるで魔法のように動くんだ」と主張していました。まさにその通り。iPhoneはある時は電話になり、ある時はカメラになり、ある時はボイスレコーダーになり、ある時はカーナビにもなる…まるで魔法のように自由自在に変化する商品です。

ジョブズ氏「(iPhoneは)まるで魔法のように動くんだ」

ジョブズ氏「(iPhoneは)まるで魔法のように動くんだ」

この流れは短期的には変わりません。将来的にスマートフォン(iPhone、Android)の代わりになる画期的なテクノロジーが登場したとしても、「他の多くの商品やサービスを統合していく」ということは不変のはずです。

大切なことなので繰り返しますが、スマートフォンは一種類の商品ではなく、これは自由自在に様々な用途が変化しながら私達の日常生活を支える社会インフラなのです。

Next: アップルが持つ、他のハイテク企業にはない圧倒的な強みとは

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