バリューとグロースの両方を重視するのがバフェット流
ウォーレン・バフェットは、ベンジャミン・グレアムのバリュー投資と、フィリップ・フィッシャーのグロース投資の両方を掛け合わせた投資手法を採用しています。「割安で成長性も高い企業」を普段から物色しています。
以下に、アップルの2020年までのコンセンサス値(アナリスト予想の中央値)を示します。
売上高、純利益ともに安定的に上昇していくことが見込まれています。売上高、純利益、希薄化後1株益の成長率は次の通りです。
アップルは売上高、純利益の成長率よりも1株益の成長率が5%程度、高くなっています。これは自社株買いによって1株当たりの価値が高まることを見込まれているためです。
さらに、アップル株はS&P500(市場平均)と比較して割安な株価が推移しています。現時点(6月23日)のアップル株のPER(Price/Eamings)は18.4倍、S&P500は20.5倍です。
2018年9月から2020年9月に向かって、1株あたりの純利益が11.56ドルから14.26ドルに上昇する(23.3%UP)ことを考慮すれば、アップル株は割安だと見なせるでしょう。
<アップルのPER推移>
未来は常に不確実なので、ハーバード大学のハイテク集中投資という判断が正しいかどうかはわかりません。
しかし、ポートフォリオの約72%も投入して、かなりの大きな勝負に出ていることについては個人的には敬意を表します。
本稿のまとめ
・ハーバード大学の基金を運用するハーバード・マネジメントがアップル、マイクロソフト、アルファベットの3銘柄に集中投資している。
<投資割合>
アップル(34.8%)
マイクロソフト(20.6%)
アルファベット(16.4%)
上記3銘柄の保有比率を合計すると、約72%に到達する
・ウォーレン・バフェットはアップル株を「100%保有してもいい」と絶賛している。既にアップルは社会インフラ企業になっていると捉えるべき。バフェットとハーバードマネジメントの投資判断はとてもよく似ている。
・故スティーブ・ジョブズ氏が話していた通り、「iPhoneは全部を変えてしまう新しい商品」だった。ある時は電話になり、ある時はカメラになり、ある時はボイスレコーダーになり、ある時はカーナビにもなる…まるで魔法のように自由自在に変化する商品だと言える。
・iPhoneはオールドエコノミー企業の商品やサービスを統合していく商品になっているため、ハイテク企業の業績が上昇し、オールドエコノミー企業の業績が下落するという現象が生じている。
・アップル株はS&P500(市場平均)よりも成長性があって割安である。
次回はマイクロソフトとアルファベット(グーグル)についても考察を進めます。
『ウォーレン・バフェットに学ぶ!1分でわかる株式投資~雪ダルマ式に資産が増える52の教え~』(2018年6月23日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による
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