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トルコリラ急落はチャンスか?「トルコ株ETF」への投資妙味を考える=栫井駿介

トルコリラが急落し、多くの投資家にダメージを与えています。今までの◯◯ショックがそうだったように、トルコ株への投資も今がチャンスとなるのでしょうか?(『バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問』栫井駿介)

プロフィール:栫井駿介(かこいしゅんすけ)
株式投資アドバイザー、証券アナリスト。1986年、鹿児島県生まれ。県立鶴丸高校、東京大学経済学部卒業。大手証券会社にて投資銀行業務に従事した後、2016年に独立しつばめ投資顧問設立。2011年、証券アナリスト第2次レベル試験合格。2015年、大前研一氏が主宰するBOND-BBTプログラムにてMBA取得。

過去の◯◯ショックは総じて買い時だった。トルコ株ETFはどうか

まずは急落要因を知ることから

トルコ・リラが急落し、多くの投資家にダメージを与えています。この1年間でおよそ半値にまで値下がりしました。

トルコリラ/円 日足(SBI証券提供)

トルコリラ/円 日足(SBI証券提供)

リラ急落の原因は以下のようなものです。

・止まらないインフレ
・米金利上昇による新興国からの資金流出
・米トランプ政権との不仲

トルコはインフレ率の高い国です。2010年以降のインフレ率は平均8%強であり、政策目標の5%を達成するには至っていません。インフレ率が高い国の通貨は次第に減価していきますから、長期的なリラの下落は織り込み済みと言えます。

米国の利上げにより中期的に見れば新興国からの資金流出の傾向があり、同じく新興国通貨のアルゼンチン・ペソやブラジル・レアルも大きく値下がりしています。

外部要因がすべて? 実は健全なトルコ財政

一方で、トルコの政府財政は健全です。政府債務残高は低下を続け、GDP対比では30%弱にすぎません。デフォルト(債務不履行)が囁かれるアルゼンチンとは大きく異なります。懸念は、民間債務が増えていることと、債務の多くが外貨建てということでしょう。

出典:世界経済のネタ帳

出典:世界経済のネタ帳

8月の暴落は、トランプ大統領のTweetがきっかけとなりました。

トルコ発のアルミに20%、鉄鋼に50%の関税をかける。トルコとの関係は悪化している!(意訳)

トルコとアメリカは、クルド人問題やトルコで拘束されているアメリカ人牧師の解放を巡って対立が表面化してきました。そこへこのTweetが行われたことにより、新興国通貨からの資金逃避と相まって資金流出につながったと考えられます。

トランプ大統領の関税外交はもはやおなじみとなっていて、それ自体は驚くべきことではありませんが、懸念が懸念を呼びリラの下落につながりました。

Next: 堅調なトルコ経済。トルコ・ショックは仕込み時なのか?

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