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トランプの関与が疑われる資金洗浄の手口とは? 進化する世界のマネロン対策=房広治

テロ資金は「寄付」がほとんど

マネーロンダリング対策より後になって、別の角度から、テロ資金に対しての対策を金融機関は行わなければいけないということになった。

これは「マネーロンダリングを伴わない」テロ資金が集まっていることに、世界が気づいたためである。

一般的にはテロ資金というと、麻薬や賭博などから来ていると想像しがちであるが、実際のテロ資金は、テロ集団への寄付がほとんどなのである。イギリスでは、テロリズム・ファイナンスは、以下のように、定義されている。

Terrorist financing is activity that provides financial support to
terrorist attacks, designated terrorist groups, and/or their operating
expenses, such as training, travel, recruitment, food, etc.

The funds may originate from personal donations, charitable organisations, legitimate business proceeds, drug trade, smuggling operations, fraud, kidnapping, extortion, etc.

Unlike money laundering, the source of funds is not as important with terrorism financing, but rather what the funds are to be used for.

要は、合法的な慈善団体が、例えば、オウム真理教のようなテロ集団に、お布施という形で資金提供をしたりすることを、テロリズム・ファイナンスと呼び、そのような資金の流れを助けることを禁止しているのである。

効果的にあ「マネロン対策」とは

マネーロンダリングの手法は、日々高度化している。上記のレイアリングという行為が複雑になり、金融機関にとって、資金の流れが判りにくくなっている。

しかしながら、これらを簡単に見破れるシステムの開発が進んでいる。

皆さんもご存知の通り、お札にはユニークな番号が振ってある。これを日銀や金融機関はうまく使えておらず、北朝鮮が高額紙幣の偽札の技術では世界一などと言われて、偽札が時々見つかるのが現状だ。

ところが、お金をすべて電子化してしまえばどうなるであろうか?

スウェーデンがまさにやろうとしている現金ゼロの「Eクローナ計画」がある。この計画を世界レベルにして(1942年にケインズ博士が提唱したSuper National Currencyの電子版を作って)、その中にお金の流れをトレースできる仕組みを組み入れてしまうことが考えられている。

実現すれば、簡単に100%お金の流れを把握できるようになる。そのシステムがまさに完成しようとしているが、合法的なお金の使い道をする限りにおいては何ら問題がないと考えられる。

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房広治の「Nothing to lose! 失う物は何も無い。」』(2018年9月7日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による

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世界の金融市場・投資業界で活躍する日本人投資家、房広治による、ブログには書けないお金儲けの話や資本市場に通用するビジネスマン・社長のあるべき姿などを、余すことなく書きます。

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