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逃れられない日本の財政破綻、私たちの資産が政府に吸い上げられる日は近い

禁じ手「財政ファイナンス」に踏み切る日銀

元FRB議長ベン・バーナンキは、現職のときから日銀関係者や麻生太郎財務大臣に、「ヘリコプター・マネーを導入すべきだ」と吹聴してきました。

ヘリコプター・マネーとは、三菱UFJ銀行が国債入札特別資格の返上を申し出たように、財務省から政府が発行する新規国債を引き受けるよう要請を受けても「応じない」との意思を固くするメガバンクが次々と出てきても、日銀が市場を介さずに直接引き受けることによって、無制限に国債を発行できるという禁じ手のことです。

バーナンキは、FRB議長の任期が終了した後も、たびたび日本にやってきて、安倍首相や日銀関係者と非公式の会合を繰り返してきました。

この時期は、安倍内閣が「GDP600兆円ー日本再興戦略2016」を打ち出し、GDPの算定基準を変更した時期と重なっています。

彼の目的は、歴史上、最初にヘリコプター・マネーを日銀に導入させてハイパー・インフレを引き起こすことでした。

バーナンキの執拗な悪魔のささやきは、2017年3月に、麻生太郎財務大臣が「シムズ理論はヘリマネだ、私が閣内にいる限りない」と言明するまで続きました。

しかし、バーナンキは、オバマ政権下で米国政府の負債を一気に2倍にした“功績”を称えられて、ブリッジ通貨と呼ばれるリップル(Ripple)の利権に食い込むという利得にあやかることができたのです。

ヘリコプター・マネーは、財政ファイナンスと同じ効果をもたらします。

財政ファイナンスは、日本では財政法第5条に明確に違反します。 米・連邦準備制度理事会でも、欧州中央銀行でも、めまいがするほど多くの法律改正を経なければ踏み切ることができません。

しかし、日本政府は、去年の2月、「日銀の国債買入は財政法第5条に抵触しない」という政府答弁書を出してきました。 これは、法改正をせずに、いつでも財政ファイナンスをやるぞ!という明確な意思表示に他ならないのです。

状況から見ても、安倍内閣は2020年の東京オリンピックまではメンツを保つために、閣議決定によって財政ファイナンスに踏み切るべく準備していることは明らかです。

しかし、現政権下で日本がハイパー・インフレになれば、朝鮮半島情勢から想定されるように、戦争という最悪の選択肢を選ぶことさえ決して「ありえない」とは言いきれないのです。

つまり、国民の資産が政府に完全に吸い上げられるのです。

ところが、最悪にして最終的な選択肢=財政ファイナンスへの道さえ閉ざされそうな情勢になってきました。

為替条項によって円安誘導ができずに円高になる!?

ムニューシン米財務長官が、去年10月、日本との新たな通商交渉において、為替介入をはじめとする意図的な通貨安誘導を阻止する「為替条項」の導入を日本側に迫ってきたのです。

「為替条項」とは、米国の貿易相手国が輸出促進のために通貨安誘導を行った場合、報復関税など対抗措置を取ることを可能にするルールのことで、米国側にとって一方的に有利な状況をつくり出すことができます。

このルールを日本側が受け入れようと受け入れまいと、報復関税を恐れて、日本政府と日銀は、日米間の貿易不均衡を是正する目的以外には、これまでのように大規模な為替介入も赤字国債の発行も、思うようにできなくなります

仮に、禁じ手の財政ファイナンスに踏み切れば、日銀は政府が発行する国債を無制限に買い入れてマネタリーベースを増やすことができるので円安に誘導することができます。

しかし、その場合は、景気はさらに悪化して確実に「悪性インフレ」に陥るでしょう。

というのは、日銀の異次元の金融緩和の本質が、国民の資産を国債と等価交換するだけであって、マネーストックを増やすものではないからです。

少々乱暴ですが、可能な限り分かりやすく言えば次のようになります。

銀行は、国民が銀行に預けた預金で財務省から割り当てられた(半ばノルマのように)国債を購入します。そして、その国債は、債券市場を通して日銀が買い入れます。

その買い入れた国債の対価として日銀は紙幣を印刷して市中に放つことによってマネタリーベースが増え、為替を動かすことができるのです。

しかし、日銀が供給する通貨の量が増えたからといって、それが循環して活用されなければ景気は良くなりません。

アベノミクスの致命的な間違いは、トリクルダウンという仮説をもとにして大企業優遇一辺倒の政策を取ってきたため、大企業は国際競争の舞台から降りて内部留保に励むようになってしまったことです。

つまり、日本の大企業は、ほとんど働かず家に引きこもって大飯を食らい続けた結果、とうとう動脈硬化を起こして血流障害を引き起こしてしまった過保護のメタボ息子に似ています。

GDPの7割を占める内需を喚起するためには、中間層の手当てを厚くして消費を活発にしなければならないのですが、アベノミクスでは、一気に非正規雇用を増やしてしまったことから、いっそう労働者の消費者としての意欲が失われ、結果として低欲望化社会を創りだしてしまったのです。

国際銀行家のアジェンダのとおり構造改革を政府に迫って来た竹中平蔵氏自らが、「トリクルダウンは起きない」と言い切ったように、アベノミクスとは、最初から虚構であったことが白日の下に晒されたということなのです。

笑いが止まらないのは大企業だけですが、国際競争力を失った日本の大企業が市場からしっぺ返しを食らうのは時間の問題です。

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