【その3】良い銘柄を探し、安くなるのを待って買う
予算を設定したら、買いたい銘柄を探します。どのような銘柄を買ったらいいかについては、これらの記事を参考にしてください。
最高の銘柄を見つけたら、早速買おう、と思って焦ってはいけません。一歩立ち止まって現在地を確認する必要があります。PERは割高ではないか、配当利回りは納得できる水準か、過去の株価水準と比較して高いのか低いのか、といったことを見なければなりません。
しかし、そこまでしてもなお、絶好のタイミングとは言えません。
バイ&ホールドの長期投資で必要なことは、1円でも安く買うことです。少しでも有利に取引を行うために、買う価格を慎重に見極めなければなりません。
目をつけた銘柄の株価を見ていると、やがて大きく下落する局面がやってきます。それは、相場全体の下落であったり、その銘柄固有の悪材料であったりします。このような時がいよいよ買いに動く局面です。
下落した要因が相場全体の下落で、企業そのものに大きな問題がないと考えられるなら、おそらく買うべき瞬間でしょう。下落要因が固有の問題だとしたら、改めてその企業の本質に立ち返って分析し、問題がないと判断できた場合に限り下落に乗じて安い価格で買いつけるのです。
買い方は圧倒的に指値注文を推奨します。特に下落基調となっている相場においては、目の前の価格よりも安く指すことで、より安く買える可能性があります。
そうは言っても相場に張り付いている時間はないという人もいるでしょう。そのような方にもうってつけの方法があります。それは「階段状の指値注文」です。
指値注文では、注文期間を設定することができます。証券会社によりますが、1週間~30営業日程度です。目をつけた銘柄を安く買うために、できる限り長い期間で今の株価を基準に段階的に下方に指値を入れておきます。株価が下がったら、自動的に約定していく仕組みです。
<階段状の指値注文(例)>
この方法だと注文を入れてから放っておくことができますし、株価が下がれば下がるほど、購入単価を下げることができます。株価を毎日チェックする必要もありませんし、相場の下落時には悲観的になって買いを躊躇する前に、いつの間にか買われていることになります。
おおよそ、買うべきタイミングはテレビのトップニュースで株価の下落が伝えられる時です。この時はあらゆる投資家が一斉に売りに動きます。アルゴリズム取引が大勢を占めるようになった現在の株式市場ではその傾向がより顕著です。
賢明な長期投資家は、そのような時にアドレナリンを高めて買い向かうか、上記のように指値注文でさらっと買ってしまうものです。