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日本はどっちにつくべき?ファーウェイ潰しで見えた米中貿易戦争の行方=矢口新

ファーウェイを本気で潰しにかかった米国

米中は様々な分野で覇権争いをしている。軍事的に中国が覇権争いできるとは言えないが、北極海、欧州、地中海の覇権争いをロシアに任せれば、アジア、インド洋では対抗できるようになるかも知れない。

経済面では5Gが最前線だと見ていいだろう。米国は5Gで先行するファーウェイに対する経済制裁を発表したが、ドイツなどはいち早く従わないと明言した。

また、ファーウェイのCEOは、トランプ米政権が同社への輸出規制を決めたことについて「我々は法に触れることは何一つしていない」と反論、半導体など基幹部品の自社開発を進める方針を示した。

ファーウェイは世界から年間670億ドル前後の部品を調達し、このうち米国からは約110億ドルを購入している。特に基幹部品の半導体を米企業に頼っているとされる。

ロイター通信は17日までに、中国浙江省の港に8日到着したタンカーがイラン産原油を貯蔵タンクに移したと報じ、イラン産原油を全面禁輸した米政府の制裁に違反していると指摘した。

中国が、これ以上米国に遠慮する必要がないのなら、米国が経済制裁を続けているロシア、イラン、キューバ、ベネズエラ、北朝鮮などとも積極的に貿易を進めることができる。そして、そのことは覇権争いを有利にすることになるのだ。

覇権争いは「通貨」でも

通貨の覇権争いも行われている。

通貨の真の価値は流動性だ。持っている通貨が自由に使えなければ価値が下がるのだ。その意味で、私は米ドルの覇権は盤石で、その価値を揺るがせるのは米国自身でしかないと言い続けてきた。世界一の経済、貿易量、資本市場、闇市場を抱える米ドルは流動性で断トツだ。そして、流動性はその使い勝手の良さのゆえに常に新たな流動性を呼び込むので、米ドルの覇権は盤石だとしたのだ。

ところが、トランプ政権が米ドルを使い勝手の悪いものにし始めた。経済制裁によってドル口座を封鎖したからだ。

そこに人民元が食い込み、2018年の取引額は前年比8割増の26兆元(410兆円)に達したという。中国独自の国際決済システムは2015年10月に稼働後、銀行の参加が89カ国・地域の865行に広がっていることが日本経済新聞の調べでわかった。
※参考:人民元、ドル覇権に一石 独自決済網89カ国・地域に – 日本経済新聞(2019年5月19日配信)

さて、日本はどう出るのだろうか?

Next: 「米国追従」は危険。日本はどうするべきか?

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