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中国、経済崩壊寸前へ。銀行が抱える不良債権がGDPの10%にまで拡大=勝又壽良

米中対立で中国が苦しむのは当然

経済構造大転換の現在、米中貿易戦争が起こりました。

中国の経済改革派は、米中貿易戦争への突入に強く反対しました。米国の要求は理に適っており、中国経済の近代化に資すると主張しました。保守派=民族派はこれに反対したので、関税引き上げ競争に突入しました。勝敗の帰趨(きすう)は、最初からわかっていました。中国の対米輸出額と、米国の対中輸出額を比較すれば、関税引き上げで不利になるのは中国です。中国経済が今、輸出不振で塗炭(とたん)の苦しみに遭っているのは当然のことです。

こういう状況下でも、中国政府は米国との妥協を拒否しています。ファーウェイが、米国から禁輸措置を受けたからです。

ファーウェイ問題は、中国が5月突然に、米中合意を土壇場でひっくり返した報復措置です。中国は、これにこだわっていると、本題の通商交渉が進みません。中国経済は、7月の製造業PMIで明らかなように、輸出不振が景況悪化をもたらしています。

一方では、信用不安が襲っています。前門の虎(ファーウェイ)と後門の狼(信用不安)という2大難関に挟まれています。

信用不安から信用収縮へ

信用不安とは何か。改めて考えてみます。

信用不安とは、まず企業が倒産するかもしれないという噂や情報が飛び交うことです。金融市場で信用不安が広がると、クレッジットクランチ(信用収縮)を引き起こします。信用不安が社会全体に広がると、金融市場の暴落金融機関の破綻などに結びつきやすく、経済を悪化させる要因と考えられています。

現在の中国は、前記の状況にはまり込んでいます。社債のデフォルト(債務不履行)が頻発しています。最近は、ドル建て債券までが元利金を返済できず、デフォルトに陥っています。

この結果、クレッジットクランチ(信用収縮)が進んでいます。金融機関が貸し渋り状態になっています。中国人民銀行が、相次ぎ預金準備率を引き下げても、マネーサプライ(M2)の増加率は、毎月前年比8.5%程度でそれ以上は増えません。銀行が、信用創造を抑えている=貸し渋りをしている結果です。

この状態は、日本もバブル崩壊後に起こりました。当時は、多分に銀行がヤリ玉に上げられました。「銀行は雨が降ると傘を取り上げる」という比喩で、マスコミを賑わせました。

銀行にとって最も怖いのは、デフォルトの発生です。ある銀行では、貸出責任者の三代前まで責任遡及という話を聞きました。それだけ、貸出には銀行マンの責任が伴うという例でしょう。

Next: なぜ中国の銀行は中小企業に融資できない?中国経済は行き詰まりへ

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