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日経平均、4か月ぶりに2万2000円割れ。新型肺炎パニックの序章となるか(2/27)

本日から実質的に3月相場入りです。ほんの少し前までは昨年3月期末の株価(日経平均の場合2万1,205円)はずいぶん下方にあると認識していましたが、ここ最近の波乱によって、昨年期末の水準を意識させるところまで下げてきています。(『ハロー!株式』)

きょうの日経平均終値は大幅続落、前日比477円安の2万1,948円

相場概況

本日の日経平均株価は4日連続安、477円(2.13%)安の2万1,948円と4ヶ月ぶりに2万2,000円を下回って取引終了です。4日間の下げ幅は1,530円(6.5%)となります。

日経平均株価終値 日足(SBI証券提供)

日経平均株価終値 日足(SBI証券提供)

ブラジル保健省が新型コロナウイルスの感染を確認したと発表。中南米で初の感染例となり、欧州からも感染確認の報道が相次ぎ、さらに中国を訪問し感染者に接触した疑いのある83人がニューヨーク郊外で隔離されている伝わり、昨晩のNYダウは123ドル安。これを受けて東京市場も朝方から売りが優勢。

国際オリンピック委員会(IOC)が東京五輪の開催について世界的な危機が訪れている時は1年間延期することは不可能ではないと述べたことも重石となり、引けにかけて下げ幅を広げています。売買代金は3兆1,651億円、上海総合指数は(日本時間15時10分現在)0.5ポイントの小幅高で2,988です。

業種別では33業種全て下落。特に空運、海運、証券、不動産、小売、石油、建設、非鉄、機械、情報通信などの下げが顕著です。

個別銘柄では、相場全般安の中にあってキョーリン製薬HDが243円高の2,517円と大幅高。政府がわずか15分程度で新型コロナウイルスに感染しているかが分かる装置の医療現場への導入を来月にも目指すとしており、これが同社の手掛ける検査機器であることから好感した買いが入っています。

臨床検査薬・研究用試薬製造の医学生物学研究所が大幅高、200円高の3,800円です。新型コロナウイルス感染症の検査試薬開発に着手したと発表。感染拡大が深刻化する中で将来的な業績寄与を期待した買いが入っています。

東京・埼玉・千葉を中心に小中高校生向け個別指導塾「森塾」を運営するスプリックスが6円高の923円。一時は上げ幅が146円となって1,063円となる場面がありました。インターネット経由で学ぶ在宅学習サービスの提供を28日に開始すると発表。新型コロナウイルスの感染拡大で小中学校の休校など教育現場への影響が拡大しており、在宅学習需要が増加するとの見方から買いが入っています。

学習ソフト開発の「アイスタディ」はストップ高、300円高の1,304円です。法人企業向けに提供するeラーニングシステムを教育機関向けの教育支援ツールとして提供開始すると発表し、需要増を期待した買いが集まっています。

水処理設備や化学プラント建設の「月島機械」が大幅高、57円高の1326円です。上下水道設備の更新需要が増加し、浄化機器などの販売が好調。20年3月期について売上高計画を従来の920億円から1,000億円、営業利益を60億円から70億円に増額修正し、好感した買いが入っています。増配意向も示しています。

昨日ストップ高の「ファイズHD」が本日も大幅高で60円高の859円。米アマゾンを主要顧客として他にもEC事業者向けの荷物の取り扱いを主力としており、新型肺炎の感染拡大で巣ごもり消費関連として買いが継続しています。

商品先物大手の「第一商品」がストップ高で80円高の395円。新型コロナウイルスの感染が世界各地で拡大してリスク回避ムードが強まる中、安全資産とされる金への資金流入が続いており、取引活発化を好感した買いが集まっています。

その他、新型コロナウイルスの感染が拡大する中、診断薬や検査キットを手掛ける「日水製薬」が16円高の1,251円、業務用アルコール消毒製剤を手掛ける「ニイタカ」が116円高の2,676円、感染管理の“クレベリン”の「大幸薬品」は40円高の4,930円と値を上げています。

本日の新高値銘柄は、純パラジウム上場信託、アイスタディ……等々です。

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