米ドル円は下落トレンドの下落局面。上昇局面への転換価格は、終値で111円00銭を越えることである――正五角形の黄金比率で相場を読み解く「ペンタゴンチャート」の第一人者・川口一晃氏による最新の各通貨ペア分析をお届けします。(☆ペンタゴンチャート分析<為替編>)
※本記事は『☆ペンタゴンチャート分析<為替編>』(2020年3月1日号)の一部抜粋です。興味を持たれた方はぜひこの機会に今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。本稿で割愛したビットコインの展望もすぐ読めます。
ペンタゴンチャートの見方
(1)ローソク足(値段)は各辺に沿って動いたり、各点に引き寄せられる
(2)各点が変化日になる
(3)各点に引き寄せられたもののその点に到達できなかった場合には反転する
(4)中心点の上方を通過すれば次のペンタゴンは上方か真横、下方を通過すれば真横か下方に付く
(5)時間の逆行は起きてはいけないこととされている
米ドル、ユーロ、豪ドル、ポンド 各通貨ペアチャート分析
米ドル/円 大きく下落
<先週の動き>
コロナウイルスの影響より下落が止まらない。上値抵抗線ADラインで上値を抑えられた後は、右肩下がりのABCラインに沿って下落している。すなわち、B点が位置する時間帯を通過した後も下落が続きBDラインを割り込んできた。なお、リーマンショックをはじめいくつかの乱高下を経験しているが、そのような状況下でもペンタゴンの基本の中で推移していることが認められていることから、上値抵抗線や下値支持線そして変化日等には注目していきたい。
次の注目日は3月13日前後である。
A点水準:約113円25銭
B点水準:約108円75銭
C点水準:約106円
D点水準:約110円50銭
<今週のポイント>
週明けに迎えるC点が位置する時間帯が変化日となり、流れが変わるのか否かがポイントになる。
下げ止まりから堅調な展開に移行するのであれば、右肩上がりのBDラインを意識した動きになっていくことが求められる。
<現在の相場状況>
(基本のポジションとロスカットを含めた転換価格を提示)
下落トレンドの下落局面である。上昇局面への転換価格(買いシグナル及びロスカット)は、終値で111円00銭を越えることである。
<今週のメインシナリオ>
軟調な展開となっている。B点が位置する時間帯を通過した後もABCラインに沿っての下落が続いている。また、下値支持線と期待されたBDラインも割り込んでしまったからだ。この場合、106円台のp点水準からC点を試す動きか。
<サブシナリオ>
下げ止まりか落ち着いた動きに移行する可能性は残っている。C点が位置する時間単が変化日となり流れが変わる可能性がある。また、q点水準などの下値の節目に到達しているからだ。この場合、BDラインを越えていくことが求められる。
ユーロ/米ドル 反発上昇が続く
<先週の動き>
真横にペンタゴンに描き足される際のABラインに到達すると直近の流れとは逆になり反発上昇が続いている。特にB点が位置する時間帯を通過した後もBCラインに沿って推移している。
次の注目日は3月5日前後である。
C点水準:約1.06ドル
D点水準:約1.125ドル
<今週のポイント>
堅調な展開が続くのであれば、右肩上がりのBCラインに沿って推移していくのが理想的である。
週央にC点が位置する時間帯を通過する。したがって、C点が位置する時間帯が変化日となり流れが変わる可能性がある。
<現在の相場状況>
(基本のポジションとロスカットを含めた転換価格を提示)
下落トレンドの上昇局面である。下落局面への転換価格(売りシグナル及びロスカット)は、終値で1.084ドルを割り込むことである。
<今週のメインシナリオ>
堅調な展開が続いている。B点が位置する時間帯を通過した後に上昇を強めている。下値支持線BCラインが存在しているからだ。この場合、C点水準を窺う動きが期待される。
<サブシナリオ>
上値の重たい展開に移行する可能性もある。週央にC点が位置する時間帯を通過するしたがって流れが変わる可能性がある。また、先週末のローソク足が同事線に似た小さな足となっているからだ。この場合、1.09ドルを割り込みBDラインを試す動きになっていこう。