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三井住友、純利益で三菱UFJを抜くも共倒れの危機?バフェットも見限る銀行業の暗い未来=栫井駿介

「強み」があだとなった三菱UFJ

今回瞬間的に逆転が起こったのは、両社の特徴の違いに原因があると言えます。

三菱UFJは、もともと海外に強みを持つ銀行です。近年はその強みを伸ばそうと、海外の銀行をどんどん買収していきました。国内が低金利で収益を稼げない中、金利水準が高く、成長性も見込める東南アジアに進出することで収益を上乗せしていたのです。

【出典】三菱UFJ「2019年度 決算ハイライト」

出典:三菱UFJ「2019年度 決算ハイライト」

三菱UFJフィナンシャルグループは、このように「海外」そして「大企業」に強みを持つ銀行です。その戦略を採っていたからこそ、今回の減損は避けて通れないものでした。

成長戦略にリスクはつきものです。むしろ、それでも5,000億円の利益を守ったのは立派と言えるでしょう。

三井住友は「中小企業」と「個人」に救われる

一方の三井住友は、「中堅・中小企業」「個人サービス」に強みを持ちます。

貸出金残高は、「大企業」より「中堅・中小企業」の方が多くなっています。また、収益面では三井住友カード(SMCC)や三井住友コンシューマーファイナンス(SMBCCF)が大きく貢献しています。特に、最近はカード部門の成長が著しいようです。

出典:三井住友「2019年度実績の概要」

出典:三井住友「2019年度実績の概要」

出典:三井住友「2019年度実績の概要」

出典:三井住友「2019年度実績の概要」

中堅・中小企業や個人向けは、市況に大きく左右されず比較的安定しています。これが、市況によって減損処理を余儀なくされた三菱UFJフィナンシャルグループを逆転できた最大の理由です。

Next: バフェットは銀行株を売却。賢人が白旗を上げる理由――

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