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新しくない岸田「新しい資本主義」で日本沈没へ。財務次官が異例のばらまき批判、安倍・菅政権と大差なし=今市太郎

岸田新政権が口にした「新しい資本主義」という耳触りだけは良い、中身のはっきりしない政策を進めていくためには、やはりアベノミクスの評価と、日銀の足もとの政策継続をどうするのかを考えるのが必要不可欠です。これらを継続するなかで小手先の政策を変更してみても、アベノミクスが名前を変えて延長されるだけでしょう。(『今市的視点 IMAICHI POV』今市太郎)

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※本記事は有料メルマガ『今市的視点 IMAICHI POV』2021年10月11日号の抜粋です。興味を持たれた方は、ぜひこの機会にバックナンバー含め初月分無料のお試し購読をどうぞ。

話し方は聞き取りやすいが、政策内容は意味不明

岸田新総理が衆議院解散を前に、まともな議会も開催せず、アリバイ的に所信表明演説だけを行っています。

見かけとしゃべり方だけで言えば、前任の首相よりもかなりよくなっていて、聞きやすいことは確かです。

しかしその内容は、かなりクビを傾げたくなるものばかり。とくに「新しい資本主義」については、何が新しいのかさっぱりわからず、かなり意味不明な状況に陥っています。

その理由のひとつは明白です。これまで8年間継続してきた「アベノミクス」と呼ばれる政策の根幹をなしてきた日銀の緩和・金融抑圧政策が、今も平然と続いていることにあるのは間違いありません。

この部分を分析して総括的に評価しながら、継続させるのか、中止させるのかを決定する必要があります。

それをしない限り、「新しい資本主義」を模索することなど到底できないことを、改めて感じさせられる状況です。

デフレは解消していないことを口にした岸田首相

8日午後の衆院本会議の所信表明演説で、岸田首相はかなり正直に事実を語っています。

それはマクロ経済運営について、最大の目標である「デフレからの脱却」を成し遂げるとしたことです。

2020年の夏、突然に体調不良を口にしはじめて辞任した安倍前首相。彼はその後、桜を見る会で自分が刑事訴追を免れたあたりから急に元気を取り戻し、同年11月、自らが会長に就任した自民党のポストコロナの経済政策を考える議員連盟の会合で、自らが掲げた「物価上昇率2%が未達成」との批判があることに対して、次のような発言をしています。

「ある意味、間違った議論。完全雇用に近い状況をつくった。事実上、政策ターゲットに到達したと考えていい」と、自画自賛の反論を行っています。

しかし、ことここに及んで自民党の新政権内でも、まだデフレ脱却を口にしなくてはならないというのは、8年に及ぶ日銀の政策が大失敗であったことを裏付けるものです。

Next: 現役財務次官がMMT型バラまき政策を批判をするという異常事態

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