Q3:その企業の製品・サービスは20年後も陳腐化していないか
これに関しては微妙です。しかし、例えば今回買収したARM社は、変わり続けることのできる会社です。現在の製品が永遠に使われることはないかもしれませんが、使われる技術を生み出す技術を持っています。
Q4:その企業はコングロマリットか
コングロマリットとは言えません。現時点では、ほぼすべての利益は国内から生み出されています。
Q5:その企業の1株当たり利益(EPS)は安定成長しているか
決算年 EPS(円/株) 前年比成長率
2015 402.49 -28.4
2014 562.2 28.7
2013 436.95 31.2
2012 332.95 16.5
2011 285.78 63.0
2010 175.28 96.1
2009 89.39 123.8
2008 39.95 -60.7
2007 101.68 272.3
2006 27.31
年平均EPS成長率:30.9%
うーん、30.9%って恐ろしいですよね。こういうことが可能なのは、孫社長がレバレッジを取れるように銀行を説得できるからです。ソフトバンクの自己資本率は約20%を以下を保ち、常に資本を成長に向けて稼働させています。
Q6:その企業は安定的に高いROE(株主資本利益率)をあげているか
決算年 ROE
2015 25.6%
2014 18.1%
2013 18.4%
2012 18.8%
2011 29.8%
2010 34.8%
2009 22.9%
2008 11.4%
2007 32.6%
2006 11.0%
平均ROE:22.3%
高いですね。そして、なによりも安定しています。これもやはり素晴らしいです。ソフトバンクは日本代表として世界に打って出ることができる企業ですね。交渉力という点ではトヨタにも勝ると考えています。
Q7:その企業は強固な財務基盤を有しているか
今期の長期負債(円) 2,646,609
今期の税引き後利益(百万) 474,172
長期負債/税引後利益(年) 5.58 (長期負債を税引き利益で返済するのに必要な年数)
なるほど。私はもっと借金しているものかと思っていましたが、利益で考えると、大きすぎるリスクを取っているわけではないですね。見直しました。
Q8:その企業は自社株買い戻しに積極的か
今期発行済み株数 1,146,900,265
10年前の発行済み株数 1,055,862,978
過去10年間に減少した株数 -91037287.00
減少した割合 -7.94
わずかに増加していますが、2015年には株式買戻しも行っていますし、EPSは安定した成長をしていますので、問題なしと言えそうです。
Q9:その企業の製品・サービス価格の上昇はインフレ率を上回っているか
上回っているわけではありません。携帯各社は、常に価格競争をしています。しかし、ブランドは確立されており、急激な収入源の低下は引き起こしづらい会社です。