再生可能エネルギーは持続可能なのか?
日本の再エネ電力比率は2020年度で「20.8%」です。2019年の再エネ発電設備容量は世界第6位で、太陽光発電は世界第3位です。
再生可能エネルギーは季節や天候によって発電量が変動し、安定供給のためには火力発電などの出力調整が可能な電源や、蓄電池と組み合わせてエネルギーを蓄積する手段の確保が必要です。
冒頭グレタさんは、ここでの火力発電や石炭発電を否定していましたね。
彼女たちにすれば、一刻も早く、というか今すぐにでも化石燃料をなくしたいのでしょう。実に非現実的ではありますけどね。
ここで念のため、再生可能エネルギーの定義を確認しておきましょう。
エネルギー供給事業者による非化石エネルギー源の利用及び化石エネルギー原料の有効な利用の促進に関する法律(エネルギー供給構造高度化法)においては、「再生可能エネルギー源」について、「太陽光、風力その他非化石エネルギー源のうち、エネルギー源として永続的に利用することができると認められるものとして政令で定めるもの」と定義されており、政令において、太陽光・風力・水力・地熱・太陽熱・大気中の熱その他の自然界に存する熱・バイオマスが定められています。
ここで問題になるのが「永続的」という表現です。ここに、再生可能エネルギー普及を嫌がる人たちは食いついてくるのですよね。
重要なのは「蓄電池」の技術
そこで重要になってくるのが「蓄電池」技術です。
日本の自給率は2019年度で12.1%とOECD加盟国の中でも低い水準で、世界が有事のときの日本国内のエネルギー安定供給においては、かなりの不安が残ります。
「安定供給の重要性」に地球温暖化問題をかけ合わせて「原子力発電」を位置づけてくるのですが、たしかに再生可能エネルギーは、この「安定性」に大きな課題があります。
それを解決するのが「蓄電池」なのですが、いまはまだその蓄電能力もさることながらコスト面でも採算が合わない状況のようです。
電力系統用蓄電池……経済産業省エネルギー庁のホームページには、このような文章が載っています。
経済産業省は、2013年から進めている「大型蓄電システム緊急実証事業」や、2015年の「大容量蓄電システム需給バランス改善実証事業」、2016年の「大型蓄電システムによる需給バランス改善実証事業」などを通じて、蓄電池の実証実験を支援しています。
はたして再生可能エネルギーはベースロード電源になれるのか。原発に取って代わるようになるのか。政府・国の思惑を横において、違う角度から検証していきたいと思います。
・洋上風力発電の可能性
・電気を蓄電して船で運ぶ「PowerX」
・太陽光パネル設置と自然災害
などの話を進めていきます。
<初月無料購読ですぐ読める! 10月配信済みバックナンバー>
※2022年10月中に初月無料の定期購読手続きを完了すると、以下の号がすぐに届きます。
- らぽ~る・マガジン第549号(2022.10.24)「日本の電力問題を考える(4)~ グレタ発言・日本の再エネ 」(10/24)
- らぽ~る・マガジン第548号(2022.10.17)「 岸田首相「リスキリング拡充」5年1兆円投入を強調」(10/17)
- らぽ~る・マガジン第547号(2022.10.10)「10月3日臨時国会招集、防衛費倍増はどうなるのか…。。」(10/10)
- ぽ~る・マガジン第546号(2022.10.3)「なぜ日本は原発をやめられないのか(OPINION)」(10/3)
※本記事は、らぽーる・マガジン 2022年10月24日号の一部抜粋です。全文にご興味をお持ちの方は、ご興味をお持ちの方はこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。
<こちらも必読! 月単位で購入できるバックナンバー>
※初月無料の定期購読のほか、1ヶ月単位でバックナンバーをご購入いただけます(1ヶ月分:税込330円)。
- らぽ~る・マガジン第545号(2022.9.26)「インフレと円安~なぜ日本は賃金が上がらないのか」(9/26)
- らぽ~る・マガジン第544号(2022.9.19)「日本の電力問題を考える(3)~ 何をしてこなかったのか…。。」(9/19)
- らぽ~る・マガジン第543号(2022.9.12)「『カルト』を考える、問題は団体ではなく行為そのもの…。。」(9/12)
- らぽ~る・マガジン第542号(2022.9.5)「日本の電力問題を考える(2)~ 電力不足」(9/5)
- らぽ~る・マガジン第541号(2022.8.29)「日本の電力問題を考える(1)~原発再稼働」(8/29)
- らぽ~る・マガジン第540号(2022.8.22)「岸田政権で日本の経済は?私達の生活はどうなる?その3」(8/22)
- らぽ~る・マガジン第539号(2022.8.15)「岸田政権で日本の経済は?私達の生活はどうなる?その2」(8/15)
- らぽ~る・マガジン第538号(2022.8.8)「岸田政権盤石、日本の経済はどうなる?私達の生活はどうなる?その1」(8/8)
- 新型コロナウイルスに感染したようです…。。。。(8/1)
『
らぽーる・マガジン
らぽーる・マガジン
』(2022年10月24日号)より
※記事タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による
初月無料お試し購読OK!有料メルマガ好評配信中
らぽーる・マガジン
[月額330円(税込) 毎週月曜日]
絶対に知るべき重要な情報なのに、テレビなどが取り上げないことで広く知らされていないニュースを掘り起こし、また、報道されてはいるけどその本質がきちんと伝わっていない情報も検証していきます。情報誌は二部構成、一部はマーケット情報、マーケットの裏側で何が動いているのかを検証。二部では、政治や時事問題、いま足元で何が起こっているのかを掘り下げていきます。“脱”情報弱者を求める人、今よりさらに情報リテラシーを高めたい人はぜひお読みください。CFP®資格の投資ジャーナリストが、毎週月曜日にお届けします。