今回は「ガラパゴス化した日本で生きる道」をお送りします。コロナ禍を経て、大きく変貌した世界。日本の独自路線と立ち遅れは著しくなるばかりです。しかし、この状況でも「日本に住むことは大正解」との見方があります。( 俣野成敏の『サラリーマンを「副業」にしよう』実践編 俣野成敏の『サラリーマンを「副業」にしよう』実践編 )
※本記事は有料メルマガ『俣野成敏の『サラリーマンを「副業」にしよう』実践編』2023年9月5日号の一部抜粋です。続編にご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月すべて無料のお試し購読をどうぞ。
プロフィール:俣野成敏(またのなるとし)
リストラと同時に公募された社内ベンチャー制度で一念発起。年商14億円の企業に育てる。33歳で東証一部上場グループ約130社の現役最年少の役員に抜擢され、40歳で本社召還、史上最年少の上級顧問に就任。2012年独立。フランチャイズオーナーや投資家として活動。サラリーマン時代に副業で出版した『プロフェッショナルサラリーマン』でビジネス書作家デビュー。「仕事術」「お金」「コンディション」「副業」などテーマは多岐にわたり、異分野で10万部超えを3度達成。著者累計は49万部。これからは、サラリーマンでも副業やお金の知識向上が不可欠と実感し、啓蒙に尽力している。ビジネス誌やwebメディア掲載実績多数。『まぐまぐ大賞』を7年連続受賞。
世界に取り残され、ガラパゴス化した日本で生きる道は?
今回は「ガラパゴス化した日本で生きる道」をお送りします。
コロナ禍を経て、大きく変貌した世界。ここへきて、ようやく変化の状況が明らかになってきています。それは、かつて上手く回っていた社会が制度疲労を起こし、死に体になっている日本の姿です。
本日も、スペシャルゲストをお呼びしています。国内外26法人のオーナーにして、自らも金融のスペシャリストとして活躍されているAraki(あらき)さんです。
疲弊した日本で生きる私たちは、この状況にどう対処すればいいのでしょうか。Arakiさんにお聞きしてみたいと思います。(本文は、対話形式でお送りします。※敬称略)
プロフィール:Shinji Araki
学生時代、20歳にしてベンチャー企業を立ち上げ、その後、金融業界に進出。しかし日本の分厚い金融規制の壁に阻まれ、事業拡大を目指して2007年に香港へ進出。2013年には本店をシンガポールに移転し、現在はアメリカ、ハワイ、イギリス、香港、フィリピンなどにも活動拠点を置く。20年以上、金融業界に携わり、世界の金融商品の分析・研究を主軸に、金融コンサルティングや法人の海外進出のサポート、またクライアントに対して公平中立な立場からマネープランニングの提案などを行う。国内外26法人の代表を務める金融のスペシャリスト。長年にわたって培ってきたビジネスノウハウを活かして、最近は医療や農業の分野にも進出。事業の合間に、各分野で立ち遅れている日本の現状と海外の実情を伝えるべく、啓蒙活動を行っている。
※本記事は、Arakiさんへの取材をもとに、筆者(俣野)が適宜内容を補って執筆しています。
「日本に住んでいる」ことのメリットとデメリット
俣野:世界で活躍されているArakiさんには、今の日本はどのように映っていますでしょうか。
Araki:一言で言うと、今の日本は“ガラパゴス化”が著しいと感じています。
俣野:世界から大きく立ち遅れている、と感じているのですね。やはり、日本に住んでいるのは不利だということなのでしょうか。
Araki:いや、その逆です。私は、「日本に住むことは大正解」だと思っています。なぜなら、日本ほどコストパフォーマンスの良い国はないからです。
もともと日本の商品は質が良く、サービスのレベルもハイクオリティです。現在、日本でもインフレが起きているとはいえ、それでも世界の状況に比べれば、まだ低い水準に抑えられています。
この価格で、このクオリティを実現できている国は、日本以外にないと思います。
しかし当然、日本にもデメリットがあります。それは、生活コストが安い代わりに賃金が上がらないという点です。
日本に住むメリットを享受しながら、将来への備えをするには、これまでとは違ったアクションが必要だと考えています。