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愛知・西尾の人気ウナギ店で産地偽装。実店舗で3年に渡り中国産等を提供…ふるさと納税の返礼品は三河産と説明も「誰が信用するか」と怒りの声

愛知県西尾市にある人気ウナギ料理店が、店頭などで「三河産」と表示しておきながら外国産などのうなぎを客に提供していた事が判明し、大きな波紋を呼んでいるようだ。

報道によれば、産地偽装が発覚したウナギ料理店「炭火職人 うなみ」では、店の看板などに「三河産鰻使用店」と表示しながら、3年ほど前から中国や台湾、さらに国内の他産地のうなぎを三河産だと偽って客に提供していたとのこと。警察は今月20日、不正競争防止法違反などの疑いで同店の関係先を捜索したという。

店側は、ふるさと納税の返礼品用の注文が増えるなどして、三河産ウナギの確保が難しくなったためと釈明しているようで、看板の表示などを一刻も早く改善すると話しているとのこと。

いっぽうで、ふるさと納税の返礼品については三河産ウナギを用いていたということだが、愛知県西尾市では同店が製造したウナギのかば焼きを返礼品とする寄付の受け入れを停止しているという。

実店舗での産地偽装は3年も前からか

近年では、中国や韓国が原産のアサリを国内で短期間養殖し、それを国産品として売り出すという悪習が、長年続けられていたことが判明し大騒動となるなど、尽きることがない産地偽装の話題。

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なかでも、産地偽装の定番中の定番といえば、なんといってもウナギ。中国産のウナギは、国産の半値程度で仕入れることができるといい、産地偽装をすれば倍の利益を生み出せるということで、悪事に手を染めるウナギ店にとってはウハウハもいいところ。

実際今年4月には、過去に産地偽装を指摘され世間の批判にさらされた某ウナギ店が、その儲けを圧縮する意図も多分にあったのか、レジの現金を抜き取るといった手口などで所得を隠し、約4,500万円を脱税していたことが発覚。元社長は地方税法違反などの罪に問われ、今年10月に執行猶予付きの有罪判決が下されている。

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そんななかで発覚した今回の件だが、店側は看板などの表示が不適切だったと認め、それらを一刻も早く改善したうえで「誠意を持って対応してまいります」と反省の意を示すコメントを出しているよう。

とはいえ、産地偽装のウナギを店に出していたのは、かれこれ3年も前からだったということで、長期に渡り客を欺く格好となっていたことは、責められてしかるべきといったところだろう。

頻発するふるさと納税絡みの産地偽装

いっぽうで今回のウナギ店もそうだったようだが、このところはふるさと納税が絡む産地偽装が殊に増えているところ。

最近だと宮崎県都城市において、宮崎県産だと謳い4万4,000人が返礼品として受け取った鶏肉が、実は業者が外国産を偽って販売していたものだと判明。また山口市では、返礼品のマグロ加工品をインドネシア産にもかかわらず国産と表記していたことが明らかになったほか、さらに佐賀県上峰町では、牛肉やシャインマスカットといった複数の返礼品が産地を偽装していたことが判明するなど、数え上げるときりが無い状況だ。

今年度の受け入れ額は1兆円に達することが確実視されているなど、ふるさと納税の利用者が年々急増するなか、各自治体は税収確保のため、他に負けない魅力的な返礼品を様々と取り揃えざる得なくなっているわけだが、その結果として行政による、産地も含めた品質のチェックがなかなか行き届かないといった事態に。そんなある意味で“業者まかせ”となっている状況が、産地偽装の続出の背景となっているようだ。

いっぽうで今回の件だが、同店が提供していたウナギのかば焼きは、愛知県西尾市が用意する返礼品のなかでも随一の人気を誇っていた模様。

店側としては先述の通り、その返礼品のほうに地元・三河産のウナギを優先的に回した結果、実店舗のほうで三河産を確保できなくなり、やむなく産地を偽装したウナギを提供した……と説明しているようなのだが、SNS上からは「返礼品も本当に三河産だったのか?」「誰が信用するか」と疑う声が多くあがっているところ。

人気の返礼品の存在は、各自治体の名産品のアピールになるのはもとより、税収にも多大な貢献をもたらすが、その反面で不正がひとたび露見すると、地域ブランドの失墜に繋がることに。今回の件は、まさにその悪いパターンを辿っているといった状況のようだ。

Next: 「客を騙し続けた人の言葉は嘘にしか聞こえない」

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