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トヨタ株は日本と米国のどちらで買うべきか問題~為替リスクは幻だった!=東条雅彦

日経平均株価と為替レートの関係

日経平均株価とドル円(為替レート)の動きは、ほぼ同じような動きをします。下記のチャートは直近10年間の日経平均株価とドル円の月足になります。

注釈がなければ、どちらの線が日経平均株価なのかドル円なのかが判別できないぐらい、動きが似通っています。

<日経平均株価とドル円の動き(2007年2月~2017年2月末)>

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直近10年間の両者の相関係数を求めると「0.911」という結果になっています。相関係数は1に近づけば近づく程、相関性が高いとされる指標です。

相関係数:相関の強さ
0.0~±0.2:(ほとんど)相関がない
±0.2~±0.4:弱い相関がある
±0.4~±0.7:相関がある
±0.7~±0.9:強い相関がある
±0.9~±1.0:(ほぼ)完全な相関がある

相関係数「0.911」という値は、日経平均株価とドル円の動きには「ほぼ完全な相関がある」と数学的に認められる水準になっています。

多くのヘッジファンドは為替レートが円高ドル安になれば、日経平均株価を売って、円安ドル高になれば、日経平均株価を買っています。これらの取引は自動売買で行われていて、為替レートが1円動くと、日経平均株価が400円前後動くとされています。

日経平均株価だけの話ではなく、このことは全世界の株価で共通の事項です。株価が上昇した分や下落した分に、通貨変動の損得が既に組み込まれています

こちらのグラフをご覧ください。

<日経平均株価とドル円の前月比変動率(2007年2月~2017年2月末)>

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日経平均株価とドル円が前月から何%動いたかを示したグラフです。日経平均株価の変動率を青色の面積、ドル円の変動率をオレンジ色の面積で表しています。

ほぼ100%の確率で、円安になれば日経平均株価が上昇して、円高になれば日経平均株価が下落していることがよくわかります。

日経平均株価に投資したリターンは、為替変動(オレンジ色の部分)を差し引いた青色の面積の部分です。通貨変動の幅を超えて上昇または下落する理由については、長期ではファンダメンタルズ要因、短期ではテクニカル要因となります。

外国株を保有していても、日本株を保有していても、通貨変動分は自動的に調整が入るため、長期投資家は純粋に「ファンダメンタルズ」に着目して株式を保有した方が経済合理的な判断だと言えます。

このように、外国株を保有する場合に「為替リスクが発生する」というのは幻です。

例えば、私たち日本人が1ドル110円のレートで、100万円分のバンク・オブ・アメリカ株(米国株)を購入したとします。そして1年後に為替レートが1ドル99円になって、10%の円高ドル安が生じました。

この場合、一見するとバンク・オブ・アメリカ株を保有している日本人は損した気分になりますが、まるまる10%の損失が生じることはありません。バンク・オブ・アメリカの株価は、ドル安が生じた分だけ上昇します。

つまり、世界中の株式市場がインターネットで接続された21世紀の現代においては、購買力平価説が強力に作用するため、必要以上に為替の変動に対して怖がる必要はないのです。

Next: 為替リスクという幻を直ちに捨て去るべし

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