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「ゆとり新入社員」はどう育てる? おじさん達が理解すべき4つの特徴=午堂登紀雄

1. 承認欲求・プライド・自己防衛本能・保身願望が非常に強い

最も特徴的なのが、異常なまでの承認欲求の強さです。自分を見ていてほしい、自分を認めてほしいという感情が、今の中高年世代よりはるかに強いのです。一方で、SNSに友達申請されるのは迷惑など、プライベートに踏み込まれることには拒否反応が強い

そしてこうした承認欲求の強さの裏返しとして、彼らは承認されないこと、つまり自分を否定されることを極度に恐れます

それは、自己正当化、文句、反発、言い訳、謝らないといった行動に現れます。たとえばちょっと注意すると、自分を守るために反抗的な態度を示したり、言い訳したり、すねたりするのはそのせいです。

プライドが高いから、叱られること、失敗することは自分の無能さをさらすことになり、それが我慢できない。無価値でないと思われたくない、見下されたくない。だから、

「頼んでおいたあの仕事、まだ?」「今やっているところです」
「なぜ遅刻したんだ」「急に腹痛になり駅のトイレに駆け込んだんです」

などと苦しい言い訳をすることになり、それがまた上司のカンに障ります。

<ナイーブで、とにかく打たれ弱い>

また、叱られた経験が少ないから、打たれ弱いのも大きな特徴の1つです。

「なんでその程度のことで落ち込むんだ」という軽い叱責であっても、耐えがたいほどの苦痛に感じます。それくらいナイーブで、「叱られる=自分を否定される」と受け止めてしまい、精神的に大きなショックを受けるのです。

だから上司にとっては非常にやりにくい。ちょっとキツく言われただけでひどく落ち込んだり、あるいは過剰に反応し「パワハラだ」と人事や総務に駆け込んだりするからです。

女性社員との距離ができるのもこのためで、何がセクハラと言われるかわからず、だったらあまり話しかけないほうがいいと考えるおじさん上司は少なくないからです。

何かあるとすぐにネットに晒されて炎上し、それが直接的に売上や株価などにも影響する時代ですから、企業はセクハラやパワハラには非常に神経質になり、各種ハラスメント対策の講習会などを行っています。そういった背景もあり、上司はビクビクしてしまい、それではしっかりとした教育は難しいというのも頷けます。

しかし、これら感受性の違いであり、それを否定しても意味がありません。

だから上司としては、ただ叱責したり怒鳴ったりするのではなく、部下に自ら原因と対策を考えさせること、方法がわからなければ、「例えば、こういうことはどうかな?」などとガイドしてあげなければならないのです。

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