4. 文章が雑で、会話も何が言いたいのかわからないことが多い
昨今の管理職の嘆きのひとつに、若手社員の文章力や論理的に話す能力の低さが挙げられます。何が言いたいのか要領を得ない報告をしてきたり、文書でも日本語として変だったり、目上の人に対して失礼な言い方だったりします。
そもそも彼らは気の合う友達としか付き合ってこなかったため、抽象的な会話でもなんとなく理解しあうことができていました。
また、昨今はSNSの普及により、たとえばLINEやTwitterなど短い文章のやりとりが中心で、まとまった分量の文章を書く習慣が減っています。さらに、本もほとんど読まずに育ち、新聞も読まなくなっているため、語彙や表現方法が少ない。
つまり彼らは、論理的な構造の文章を書く、論理的に話すということに慣れていないだけなのです。
だからここは上司が根気強く、文章には赤を入れ、話すときには「ポイントは3つあるといういこと?」「最も言いたいことは何?」「要するにどうして欲しいんだい?」などと、ガイドをしながら促していくことです。
<リアルなコミュニケーションに慣れていない>
また、なんでもかんでもメールで済まそうとする姿勢にあきれることもあるでしょう。
NTTドコモのiモードがヒットしたのが私が28歳くらいのころで、それから相手の顔を見ないでテキストでメッセージをやりとりするのが普通になりました。
確かに証拠として残るため、言った言わないといったトラブルを防ぐことにはつながります。
しかし、取引先への謝罪やトラブルの報告、遅刻や欠席の連絡まで安易にメールで済ませようとします。あるいは隣に座っているのにメールで報告とか、「ありえない」と感じてしまいます。
しかしこれもやはり、コミュニケーションの瞬発力が問われる電話や対面といったリアルなやりとりに慣れていないから、怖いのです。
そこで、相手の身振り手振りや表情、視線など言葉だけではない感情が伝わることで、より信頼関係が深まったり、相手に思いが伝わったりする効果があるなどと諭すとか、直接話したあとで確認のメールをするように指導する必要があります。
あるいは「今の電話の受け答え、テキパキしてて良かったよ」などとフォローし、電話への恐怖心を和らげてあげる配慮も必要でしょう。