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豊洲市場、ようやく安全宣言。小池劇場「延期」の茶番で38億円が無駄に

そもそも移転先を豊洲に決めたことが問題

築地市場の移転先は、東京ガス工場跡地でした。どう考えても土壌汚染が危惧されるのは当然で、東京ガス側も「東京の台所」という食の移転として工場跡地は不向きと述べていました。

もともと豊洲という土地は、1923(大正12)年の関東大震災の瓦礫によって埋め立てられた埠頭です。そこに東京ガス工場が建てられたとなると、誰が考えても土壌汚染を疑いたくなりますよね。

東京都は2009年に、土壌汚染に対しては専門家会議に基づき「浄化した土壌の上に盛り土を行う」という方式でクリアするとしました。

築地移転候補地としては、臨海副都心地区晴海地区もあがっていたそうですが、都心からのアクセスや敷地面積等、総合的に判断されて豊洲に決まったとされています。

ただこの件に関しては、アンタッチャブルなところが多いようです。

東京都の関連資料に初めて「豊洲」の地名が登場するのは、青島幸男都知事が就任した1995年でした。港湾局が臨海部を実施調査するところから始まりました。

石原都知事時代に正式に豊洲移転が決まり、東京ガスとの直接交渉を行ったのが浜渦武生東京都副知事(当時)です。

その交渉が水面下であったことから、いろんな憶測を生みました。

豊洲移転の背後にある「触れてはいけない」部分

なぜ、豊洲だったのか。

その前に、前述のとおり1991年に移転しない前提で行われた築地市場改修事業が、なぜ途中でストップしたのかも疑問視されています。

すでに築地再整備工事には約380億円もの費用がつぎ込まれていたにもかかわらずの途中ストップです。

このいきさつは築地関係者も「わからない」ことが多いようです。

具体的な名前は避けますが、当時豊洲土壌汚染調査をしていた人に聞いた話ですが、「かなりひどい」状態だったと聞いていました。また不動産関係者からは「豊洲をめぐり、都がらみの大きな儲け話がある」とも、当時聞いていました。

当時から豊洲移転の背後には、触れてはいけない部分があるように感じてはいました。

Next: なぜ一旦ストップした? 移転延期の代償は大きい

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