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30日の米中首脳会談で習近平が使う「外交カード」の中身とは?=藤井まり子

11月15日のパウエル議長の発言から潮目が変化した米市場。28日に行われるパウエルFRB議長のNY講演でさらに念押しの展開となるのか、また30日の米中誌首脳会談は?(『藤井まり子の資産形成プレミアム・レポート』藤井まり子)

※本記事は有料メルマガ『藤井まり子の資産形成プレミアム・レポート』2018年11月27日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にご購読をどうぞ。当月配信済みのバックナンバーもすぐ読めます。

イベント目白押し!今週末のアメリカ市場の行方に注目

パウエルFRB議長はすでに「金融緩和策への大転換」を示唆している

11月15日のパウエル発言(2019年半ばには、利上げの打ち止めか利上げのスピードを落とすことを示唆した発言)は、即座に金利市場と為替市場が反応しました。

このパウエル発言を受けて金利先物市場では、「FRは2019年に1~2回くらいしか利上げを行なわないのでは?」といった予測をし始めています。

すなわちFF先物市場では、「12月18~19日のFOMCでの利上げは確実視していて、織り込み度も74.1%」と見ています。ということは、「およそ25%くらいの確率で、パウエルFRBは12月のFOMCで早々と利上げを見送る」と、FF先物市場は見ているわけです。

さらに2019年に関しては、今のFF先物市場では「2019年に一回」しか利上げを織り込んでいません。(ちなみに、9月のFOMCでの「FRBによる見通し」では、「2019年には年3~4回の利上げ」を予測していました)。

こういったFF先物市場や、さらには国債金利市場の変化を織り込んで、ドルインデックスも11月13日を境に上げ止まっています。ドル国債10年物の利回りも、ここのところ、3.10%以内で足踏みしています。マーケット関係者の多くが待ちに待った「ドル安のメガトレンド」がなにやら始まりそうなのです!

ところが、報道関係者や株式市場ではじれったいほど「11月15日のパウエル発言」をなかなか咀嚼(そしゃく)しませんでした。それだけ「FAANGなどのグロース株」から「バリュー株」へのトルネード(竜巻)が激しかったということなのでしょう。

アメリカの経済学者・シーゲル博士もインフレ低下に着眼

そんな中、アメリカ時間で11月21日の夕刻には、アメリカの著名な経済学者であるシーゲル博士が(当メルマガに一歩遅れて(笑))、11月15日のパウエル発言をやっと咀嚼(=誰にでも分かるように解説)してくれました!

シーゲル博士も、当メルマガ同様に、インフレ期待が低下し始めていることに着眼。この「インフレ率の低下」こそが「FRB内のハト派」を勇気づけるとして、「パウエルFRBは12月19日のFOMCで、『2019年の利上げを大きくペース・ダウンすること』を示唆するだろう」と、CNBCで予測しています。
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「FRBは2019年には大きくペースダウン」

シーゲル博士は、アメリカ株式市場では「ご本尊」のごとく、とても影響力を持っている人物なので、この発言で「アメリカ株式市場の乱高下」はある程度は収まり始めています。

内実は、アメリカのインフレ率が2.0%を下回り始めたので、パウエルFRBは利上げを打ち止めるのですが、表面上は、トランプ大統領の「FRBの利上げはけしからん!」との批判に、パウエルFRBが折れた形になります。

アメリカ株の「底打ち」も近いでしょう。

思い起こせば、もう1年前くらいから、当メルマガでは「パウエルFRBは、2019年には金融緩和策へと大転換する」と繰り返しお伝えしてまいりましたが、やっとマーケットのほうがこちら貞子メルマガに追いついてきてくれた感じです。

Next: 11月28日のパウエル講演で、パウエル議長が話す方向性とは?

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