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金融危機が訪れる前に株を売っておきたい!そんなときに本当に必要な備えとは=田中徹郎

突然襲ってくる金融ショックに、日ごろからの備えを

では私たちは突然襲ってくる金融ショックに、どのように備えればよいのでしょうか。金融ショックを予知できないとすれば、日ごろから備えておくしか手はありません。つまり資産の質的かつ地理的な分散です。

ただし、むやみに分散しておけばいいというわけではありません。

たとえばリーマン・ショック時を振り返ってみるとどうでしょう。もちろん株は先進国、新興国問わず下げましたが、下げたのは株だけではありませんでした。

危機の震源地が債券だっただけに、特に格付けの低い高利回り債は軒並み売られました、なかには値がつかず売るに売れない債券もありました。低格付け債を組み込んだ投信も大きな被害を受けましたし、ヘッジファンドの中にも大きく下げたものや、解約停止に追い込まれる銘柄もありました。

株や債券ばかりではありません。原油をはじめエネルギー関連のコモディティも大きく売られましたし、質への逃避から新興国や資源国の通貨も大きく売られてしまいました。

このように大半の証券化商品(言い換えれば「ペーパーアセット」)は暴落しましたので、その中での分散はほとんど意味を持たなかったといえるでしょう。

ただし世界中のあらゆる資産が値を下げたかいえば、決してそうではありませんでした。

金融ショックには、現物資産が体制がある

例えば金です。ショック直後の2008年10月こそ少し売られましたが、はやくも翌月から反転して上げ始めました。

一般にはあまり知られてはいませんが、当メルマガで時々お話しするアンティーク・コインやカラーストーンなどは、2008年も値を上げたほどです。

日本の不動産は2007年~2008年にかけて売られましたが、株や高利回り債などに比べると影響は軽微でした。

つまりおしなべて現物資産は、リーマン・ショックへの強い耐性を持っていたといえるでしょう。

このことから現物資産は、金融ショックに耐性があるといってさしつかえないと僕は思います。

繰り返しになりますが私たちに予知能力がないとすれば、日ごろから手持ちの資産を分散しておくしか手はありません。

私たちは前回のショック時に得た経験を、生かすべきではないでしょうか。

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一緒に歩もう!小富豪への道』(2018年12月19日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による

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