先週中国市場にあった変化
中国経済を見るうえで最も注目すべきなのはPMI(製造業の購買担当者景気指数、中国国家統計局発表)である。このPMIが3月は景気判断の節目となる「50」を5ヶ月ぶりに上回った。筆者は「50」を4ヶ月連続で下回っていたから景気の先行指数であるPMIを重視し、中国経済に対して警戒する見方をとってきたが、GDPは6.4%と発表されて市場予想を上回った。
米朝問題──金正恩は絶対に核兵器を完全な形では手放さない
2回目の米朝会談は事実上失敗した。理由は簡単で、米国の求める北朝鮮の非核化の定義が金正恩の想定よりも格段に厳しかったからだ。
しかも、今年に入り北朝鮮の経済状況は特に厳しくなったという。富裕層も非富裕層も消費に向かなくなったという。こういう状態に入っている北朝鮮にとって経済制裁の解除は喫緊の課題である。一方、米国側は大統領再選のために「北朝鮮とはうまくやっていける」としなければならないとする筋書きが必要だ。
したがって、米国は交渉を続ける意思はある。金正恩は「米国が考え直して我々に接近する必要がある」と明言し、交渉を続ける意思があるとともに米国側の譲歩を促している。
しかし、米朝の問題はBREXITの問題や日米貿易交渉の問題などに比べれば、市場に与える影響は微々たるものだ。米国の100分の1にも満たない経済力と15分の1の人口とおそらく100分の1の軍事力しか持たない、この極東の小国が米国と一見対等に渡り合えるのは核兵器を持っているがゆえである。
金正恩はフセインの失敗に学んでいるはずだ。金正恩は絶対に核兵器を完全な形では手放さないと思う。
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第1部;令和時代の株価動向
第2部;今からはますます海外事情なしの相場観はない
第3部;今からはますます政局・政策を語らずして相場を語ることはできない
第4部;消費税について
第5部;経済政策について──これを語らない相場観はない
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※本記事は有料メルマガ『山崎和邦 週報『投機の流儀』』2019年5月5日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。
『山崎和邦 週報『投機の流儀』』(2019年5月5日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による
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大学院教授(金融論、日本経済特殊講義)は世を忍ぶ仮の姿。その実態は投資歴54年の現役投資家。前半は野村證券で投資家の資金運用。後半は、自己資金で金融資産を構築。さらに、現在は現役投資家、かつ「研究者」として大学院で講義。2007年7月24日「日本株は大天井」、2009年3月14日「買い方にとっては絶好のバーゲンセールになる」と予言。日経平均株価を18000円でピークと予想し、7000円で買い戻せと、見通すことができた秘密は? その答えは、このメルマガ「投機の流儀」を読めば分かります。