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米中貿易戦争「関税第3弾」の影響を受けた決算シーズン到来で、米景気は失速する=藤井まり子

アメリカ株式市場は「メルトアップ」を続けられるのか?

以上をまとめて見ると、7月の利下げは本当に起こるのか?疑わしくなってきています。

少なくともこのままアメリカ株が高値圏を維持していたら、まだまだアメリカ経済が「まだら模様」の中、「7月のパウエルFRB議長の利下げ」は起きない可能性が高くなります。

アメリカ株は「パウエルFRBの7月利下げ」を織り込んで高値圏を維持していますが、アメリカ株が高値圏を維持し続ければ、すなわち、督促相場が起きなければ、いくらなんでも「パウエルFRBの7月利下げ」は起きないのです。

アメリカ株式市場もパウエルFRBもこういった『二律背反』に直面しているのです。

9月利下げならばいざ知らず、7月31日の場合は、アメリカ経済もまだまだ「まだら模様」で、「本当に失速しているのか?まだ失速はしていないのか?」といった状態なのです。

いくらなんでも「督促相場」が起きなければ、パウエルFRBとて「7月利下げ」へは動けないです。

しかも、大阪G20での米中首脳会談では、米中貿易協議は、前進に向けて協議を再開したわけではないのです。お互いの言い分は「平行線」のまま。昨年12月のブエノスアイレスG20の米中首脳会談のデジャブが思い浮かびます。

企業業績も向こう1年近く下方修正に次ぐ下方修正が見込まれています。米国経済成長も来年2020年春まで減速してゆきます。

こんな状態で、この夏、アメリカ株式市場がこれ以上「溶け上がり続ける」ことは無いでしょう。

アメリカ株式市場は、遅かれ早かれ、間違いなく「失速」し始めるのではないでしょうか?

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  • 「大統領の下げ相場」!!!~「波乱の夏」が遅かれ早かれ始まるあろう!~(6/25)
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藤井まり子の資産形成プレミアム・レポート』(2019年7月2日号)より一部抜粋、再構成
※太字はMONEY VOICE編集部による

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「夏の波乱」が遅かれ早かれ始まるだろう

「業績リセッション」入りするアメリカ企業

アメリカでは、4半期に一度にやってくる決算発表シーズンが、まもなく幕開けします。

ちなみに、延ばし延ばしになっていた「関税第3弾(中国製品2,000億ドルへの関税を25%へ引き上げる制裁関税)」が全面適用になったのは、6月15日から。

第2四半期(4~6月期)の決算は、「関税第3弾」が発動された後での「初めての決算発表」ということになります。

今回の決算発表では、第2四半期のS&P500企業の「1株利益」は前年比2.6%減と予想されています。第1四半期の「1株利益」は前期比0.3%減でしたから、これで、2期連続の減収となるわけです。いわゆる「業績リセッション(2期連続の減収)」入りです。

ちなみに、アメリカ企業が「業績リセッション」に陥るのは、2016年4~6月期以来のことです。

しかも、この「業績リセッション」は、向こう1年くらい継続する可能性が高いのです。

2019年は、第3四半期も第4四半期についても、さらには2020年の第1四半期も、業績の下方修正されることが見込まれています。

なぜならば、第3四半期からは、「関税第3弾」の影響がジワリジワリと効いてくるはずですし、「FRBの利上げのし過ぎ」が原因で、アメリカ経済の成長率は、今後ますます減速して行くことが見込まれるからです。

実際に失速し始めたアメリカ経済

アトランタ連銀によるGDPナウ、NY連銀によるナウキャスティングの予測によると、「第2四半期のアメリカGDP成長率」の予想は、それぞれ1.5%と1.3%。第2四半期のアメリカの実質経済成長率は、よくてせいぜい1.5%成長かそれ以下でしょう。

この1.5%成長が、パウエルFRBによる「利上げのし過ぎ」の結果、今後さらに、少しずつ少しずつじわじわ減速していくわけです。

たとえ、今から急いで7月と9月にパウエルFRBがそれぞれ0.25%ずつ利下げへと動いたとしても(本当は、9月と12月の利下げかもしれない!)、幾度もお伝えしておりますように、アメリカ経済の成長が再び加速し始めるのは、どんなに早くても来年2020年春の4月以降と予測されます。

Next: このような状況で、7月の利上げは本当に行われるのか?

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