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世界市場は金融緩和頼みだが、天災は忘れられたるころに…まだ誰も暴落を忘れていない=山崎和邦

トランプ流の「株価操作」はいつまで効力があるか

中国からの輸入に対する関税対象額とそれを発表する時点でNY株のSP500指数を比較すると、トランプの関税引き上げの発表は前回の発表時点の株価を上回っている時に行われることが判る。

突然発表されるという印象があるが、株価水準を考慮しながら前のレベルを上回った時に貿易戦争の材料を発表して市場を増やし、株価が下がった時には「延期」を発表して市場を喜ばせ、あるいは「暫定協議」をほのめかして市場をなだめる。

彼はいつまでも株価操作ができると思い込んでいるらしいが、先週の本メルマガで述べたようにアメリカ大統領よりも絶大な権限を持っていた徳川吉宗でさえ大坂コメ相場をコントロールできなかった。トランプはもちろんこんな事実は知らない。

「安全保障カード」を乱発するトランプ流

-日本自動車を標的にするか為替介入してくるか、その可能性は大いにある。

軍事用に転用可能なハイテク製品や素材だという口実で、既存のルールをひっくり返すことを日常茶飯事としてトランプはやってきた。

トランプにとって日本は幸いにも自国を追尾する国だとは思っていないので、日本は今のところはトランプの標的にされていない。

しかし、安心はできない。必ず日本の自動車が標的にされる。武器に転用可能なものではないが、トランプ流のリクツではどういうふうになるか判らない。

トランプが就任当日に即刻脱退を決めたのはTPPである。この時の最大の焦点は日本の自動車だった。自動車について取り沙汰された数量規制や為替事項の導入はひとまず回避できたが、まだ安心はできない。日本の自動車を標的にして来る場合がある。

レーガン元大統領は日本をアメリカの追尾国と認識し、被追尾国と追尾国との関係で日本に対峙した。当時としては短期間ではあったがそれも無理はない感じもある。

1980年代後半から90年までの日本は明らかにアメリカの追尾国と見られる勢いだった。

・東証時価総額はNYとロンドンを合わせたよりも大きかった

経常黒字は世界一だった

・全国土の地価の値はアメリカ全国土の2倍だと測定された(原油も鉄鉱石もキンも採れ、食料も100%自給自足できるアメリカ国土に対して、鉱物資源に乏しく食料の自給自足が30%しかない日本の国土の値段が2倍だったというバカげた時代が短期間だがあった)

愛知県一県のGDPが韓国のGDPの2倍だった

・時価総額で大きい順番の世界で50位内の企業のうちの32社が日本企業だった(今はトヨタ1社しかない)

・日本企業が保有した有り余るカネでNYの著名ビルを買ったソニー、凱旋門の隣りのビルを買った三井不動産、ティファニーを買収した三井不動産のフランチャイズ会社第一不動産、アメリカの名門映画会社を買収したソニー

日本は軍事小国とはいえ核保有国となるか判らないし、その技術もカネも資格もある等々、日本が追尾国で自分が被追尾国だとアメリカが認定するのも無理はない状態が短期間だがあったことは事実だった。それに比べれば今の日本は全く勢いがない

しかし、中国は違う。中国にはアメリカの4倍以上の人口がいる。人口は軍事力にもなるし生産力にもなる、何よりの資源である。この点ではとてもかなわない。

そういうプロセスではなく日本が追尾国の候補でなくも、トランプが日本の自動車を標的にするか、または為替介入してくる可能性は大いにある

Next: 長期投資家にとっての絶好の買い場が近づいてきつつある…

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