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成長株とバリュー株は、どちらの運用効果が高いのか?評価されない銘柄に注目するワケ=炎

バリュー株事例:日創プロニティ<3440>の場合

Qボードからマザーズに昇格したLibWork<1431>が株価急騰を演じているのに対して、Qボードから東証2部に昇格した日創プロニティ<3440>株は元気がない

これは前者が今期増収増益で、しかもIT×住宅というテーマを掲げてトップ自らが積極的にプレゼンを行い成長指向を鮮明にしているのに対して、後者のアピール度が不足していることに起因しているのだろうと推察される。

何しろ同社は東証2部上場後、一度もアナリスト向けの説明会を開催していない。しかも日創プロニティの今期業績見通しは減収減益。いくらPERが低いとしても、投資家は減益株にリスクテイクする意欲は薄い。

LibWorkの今期予想PERは26倍。一方の日創プロニティの今期予想PERは5.5倍。PBRに関してはLibWorkが6倍を超えているのに対して日創は0.6倍。ここまで格差がついても時の勢いでもあり、後者にはIRへの不熱心さなどのネガティブな評価がつきまとう

そうは言っても、企業の静かな言い分にも耳を傾ける必要はある。

つまり日創プロニティにも成長に向けた意欲はある。前期はたまたまソーラー用架台の大型プロジェクト向けの設置・販売があったため大きく業績が伸びた結果、その反動で今期は減益となるもの。この結果、投資家の関心が短期的に薄れているという現状はあるが、50億円という枠を設けたM&Aへの取り組みは同社の成長指向の一端を示唆してくれる。

過去3年間に同社は有力3社をM&Aで傘下に収めており、その効果は売上高に31億円、営業利益に4億円分寄与。それに対する投資は14億円余りだったので、とても効率の良いM&Aを行ったことがわかる。

ここまでの話ではまだ評価できないという投資家も多いに違いないが、問題は同社の次のM&Aや成長に向けた意欲にある。次の50億円枠のM&Aでは一体どんな会社を標的にしているのか…。また、次の中期計画で示される業績計画はどういうものとなるのか。

PER5.5倍、PBR0.6倍、配当利回り3%(配当性向16%)という同社株をさらに研究することにしたい。

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image by : Lightspring / Shutterstock.com

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億の近道』(2019年12月16日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による

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