新型肺炎の拡大を受け、NTTグループがテレワークの強化を各事業会社に伝達し、ネットで称賛の声や自社のテレワーク化を望む声が多く上がったことをNTTグループ、在宅勤務等の強化推奨。ネット「山が動いた」とテレワークを求む声で伝えたが、今後、テレワークは企業のアピールポイントの一つになっていきそうだ。
クックパッド株式会社は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大リスクを鑑みて、従業員と関係者の安全確保を目的に、国内拠点の全従業員(正社員、契約社員、パート・アルバイト、派遣社員、通常在席の業務委託)を対象とした在宅勤務を18日から実施することを、をPR TIMES で発表。
同様に、Sansan株式会社、株式会社コロプラ、株式会社ディーバ、株式会社リブセンス、株式会社フラミンゴ、サムライト株式会社、株式会社ベアーズ、株式会社スカイアーチネットワークス、株式会社アイフリーク モバイルなど、情報通信業を中心に多くの企業が在宅勤務等のテレワークを実施する旨をPR TIMES上で発表している。いずれも目的は「従業員の安全確保のため」ということだ。
新型肺炎については、中国の国家衛生健康委員が19日、診療ガイドラインの改訂版を発表。咳やくしゃみを通じた飛沫感染や接触感染と比べ、感染範囲の広い「エーロゾル(エアロゾル)感染」の可能性があることを朝日新聞などが報じ、電車やオフィス内における感染への危険度がより一層高まった。
政府も、これからさらに国内で感染が拡大する可能性があるとして、テレワークの促進や時差出勤のほか、不要不急の外出を控えることを呼びかけているが、日本国内の企業においてテレワークが広く浸透しているとは感じられない。むしろトヨタ自動車などは、未だ日本よりも感染危険度の高い中国において早々に一部工場を再開しているほどだ(参照:トヨタ自動車、中国の一部工場再開はアリなのか?肺炎収束前の再開にネットで物議)。
新型コロナウイルスの国内での感染拡大を受け、企業が対応を迫られています。リスク管理の専門家は「日本での大流行」の可能性を排除せずに情報収集や対策の再点検に当たる重要性を指摘。従業員の健康を守るため在宅勤務なども検討するよう訴えています。 https://t.co/LKtokcBdZV
— 時事ドットコム(時事通信ニュース) (@jijicom) February 16, 2020
その一方で、NTTグループやクックパッド、Sansanなど在宅勤務を実施する企業の、いち早く従業員の安全確保を優先しようとする姿勢が光る。「確実に蔓延期に移行する」という報道がある中で、何かあってからではなく、事前に対応を実施するという企業の姿勢は、従業員ひいては関係者などにも安心感と信頼感をもたらすだろう。
ネットでは、「学生が今やるべきことは、就職したい企業のコロナウイルスタイプを調べること」と、在宅勤務できない企業=リスク判断できない企業と見る動きや、新型肺炎での会社の対応がブラックかどうかの判断材料になりそうだとする声が多く上がっている。
有事の際に何を優先する企業なのか、柔軟に勤務できる体制が整っているのか、従業員に対する信用があるのか否か…。企業の姿勢と危機管理能力が今試されているのかもしれない。そしてその対応が、労働人口減少社会に人員確保できるか否か、不確実性の高い時代に適応できるか否かを判断するための指標にもなっていくだろう。
わざわざPR TIMESを使い、自社の在宅勤務実施を発表している企業が複数社あることから、これらの対応が「ホワイト企業」のアピールポイントになることに気が付いているようだ。
学生が今やるべきことは、就職したい企業のコロナウイルス対応を調べることやで。大企業はプレスリリース出してる
特に在宅勤務が毎日可能かよく読もう。コアタイム短縮とかフレックスとか言って出社を強制させる企業は、リスク判断ができないとみなして良い。その辺りから平時の労働環境も推察できる
— 解答略 (@kaitou_ryaku) February 18, 2020
今回の新型肺炎での会社の対応がブラックかどうかの判断材料になりそうだ
うちは時差出勤、時差出勤でも混在が逃れない場合はマスクしてください、だと?
え?在宅勤務?発熱した人や体調悪い方は在宅勤務ですって、体調悪いのに働かせるとかwwブラックなのかのんきなのかは判断が分かれる
— 古都のITエンジニア (@EvoKyou) February 18, 2020
コロナの影響で在宅勤務を認める企業がいくつかあるらしいが、これで「在宅勤務してるあそこは良い企業!」ってなってしまうあたり日本の労働環境のクソさが表れるよね
在宅勤務にしろ、ノー残業にしろ、してる企業が良い企業なんじゃなくて、してない大半の企業がブラックなだけなのよな— ワクフリ@AIとロボットとベーシックインカム (@work_free_world) February 18, 2020
大手でもコロナ考慮して
在宅勤務推奨にしなければ
ブラックだと思ってもらっていいゾ
企業選びとしての指標になるしな— バッド (@venom_badpo) February 17, 2020
新型コロナウィルスの感染拡大を前に、早々に在宅勤務を決めた企業が素晴らしいのは勿論なんだけど、その判断を出来る状態を昔から作ってきたことが更に素晴らしいよね。
会社員時代を振り返ると、本当に無駄な会議が多かったし、そもそもオフィス行く必要がない日の方が多かった気がする。
— 森永康平@金融教育 / 経済アナリスト (@KoheiMorinaga) February 16, 2020
GMOペパボでは、猛暑日が続いたり、台風が接近してたらいつでも在宅勤務できるよう日常的に判断していたのと、全社フレックスや管理部門のクラウド化を進めてきていたので、在宅勤務4週間目に入ったが大きな混乱はない。寂しいと言ってる人は多いが #リモートワーク
— 佐藤健太郎 (@kentarow) February 17, 2020
今の状況から東京都心は感染者があちこちにいる状況かと推察します。私は妊婦の為、ハイリスク者ですが、産休に入るまで、都心に通勤しなければなりません。厚生労働省が在宅勤務可能な企業への在宅勤務推奨や、緊急事態宣言で少しでも都心での蔓延を止める動きをしてくださることを願っています
— あま (@mizomizosuru) February 15, 2020
フィンランドのニュースで在宅勤務の方が効率が良いという記事がでてる。サボる人がごくわずかで、移動の時間が節約できるし、集中できて逆に根を詰めすぎてしまうとか。何かしら在宅で働く人は3割以上、管理職にいたっては6割。難点はオン・オフの切り替えと、弱くなる団結心 https://t.co/Wjq9Ebu3vd
— 駐日フィンランド大使館 (@FinEmbTokyo) February 18, 2020
在宅勤務開始から3週間。何が凄いかと言うと、業績に影響がほぼ無い。この結果を見て、そもそもオフィスが必要なのか真剣に考えている(汗)
在宅勤務の判断は正しいと評価されてるけど、駅前のオフィスを一棟丸ごと借りている判断はどうなんだ?#在宅勤務
— 熊谷正寿 Masatoshi Mark Kumagai (@m_kumagai) February 16, 2020
確かに利益上げるのが難しい中、家賃という固定費ってきついですよね。
それにリモートワークをやると、会話ではなくメールやチャットが増えます。文書化です。
これまで何となく会話してたものを言語化すると思考が整理されます。
— fujitaka (@fuji05blog) February 16, 2020
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source: PR TIMES 、朝日新聞
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