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8月暴落にご用心。米国ばら撒き終了リスクと中国官製株式ブームが日本を飲み込む=藤井まり子

5年前の「中国株ブーム」再来か?

上海株式市場は、2014年の半ばまでは2,000ポイントちょっとを行ったり来たりしていましたが、そこから駆け上がり始めて、わずか1年後の2015年6月には2.5倍の5,178ポイントを記録したことは記憶に新しいです(その後、2015年夏場にチャイナショックが走って弾けていきました)。

昨今の中国株式市場の熱気は、なにやら5年前の「中国株式ブーム」を彷彿とさせるような熱気です。

今の中国経済では、IT関連株が十分に実力を蓄えてきています。アメリカの投資家も、アメリカ株があまりにも高値圏に入ってきているので、新興国株式市場に目を向け始めています。

もしかしたらひょっとすると、5年前のような「株式ブーム」が再来するかもしれません。

しかも、中国北京政府は、7月第2週に入ってから、「株高・人民元高」政策へと打って出てきました。

とうとう、恐る恐るながらも、「ドル安・人民元高」が始まりだしたのかもしれません。いよいよ、恐る恐るながらも、穏やかな「ドル安」時代が始まったのかもしれません。

この「極めて穏やかなドル安」は、全世界、特に中国と競争関係にある、中国以外の新興国群が待ちわびてきたものです。

今後は、遅かれ早かれ、「グローバル規模での、揺るぎない景気回復の道しるべ」を先回りするかのように、「ドル安・コモディティー高」「ドル安・新興国株式高」が、今度こそ定着するかもしれません。

米国「追加のヘリマネ」法案は7月末日までに成立できるのか?

改めて「おさらい」すると、アメリカでは3月末日に総額2.2兆ドルの「新型コロナウイルスのパンデミックに対応する経済対策法(通称:CARES法)」が成立しました。いわゆる「巨大ヘリマネのバラマキ」です。

その内容は、個人向けだけに限定して解説すると、下記の通り。

・年収が7万5000ドル(約810万円)以下の個人および2人合わせて年収15万ドル(約1620万円)以下のカップルには、1人当たり1,200ドル(約13万円)の給付金(ヘリマネ)をばら撒く

・さらに、子ども1人につき500ドル(約5万4,000円)の給付金をばら撒く

これで、アメリカ人のおよそ90%は、給付金をゲットできることになりました。加えて、「失業保険制度も大きく強化」しています。

「従来型の失業給付金」については「給付期間を13週間へと延長」することとし、さらに「従来型の失業給付金」に上乗せする形で、「追加の上乗せ失業給付金」が1週間ごとに600ドル(約6万5,000円)、7月末日までばら撒かれます。

ただし、この「追加の給付金」は、目下のところ、7月末日までの「期間限定」。内外の株式市場は、この「追加の失業給付金」が8月以降もばらまかれるか否かに、とても注目しています。

さらにさらに、このCARES法では、フリーランサーや、解雇までは言い渡されないものの一時帰休を言い渡された従業員や、ギグエコノミーの労働者が、初めて「失業保険の給付対象」に追加されたことは、記憶に新しいです。

以上の「個人に向けてのヘリマネのばら撒き」の合計は、およそ2,500億ドル(約27兆円)と推定されています。

これらの給付金(ヘリマネ)の一部が、新しい個人トレーダーを続々と誕生させて、アメリカの株価を押し上げてきたわけです。

一方、「給付金がこれほど高いと、労働者はなかなか職場に戻って来ないのではないのか?」と心配されましたが、どうやら、その心配は杞憂に終わったようです。

6月および7月第一週のアメリカの雇用統計では、それぞれ5月には250万人が、6月にはなんとなんと450万人の人々が新たに職場復帰を果たしました!

アメリカ経済、ロックダウンが解除されてから、ものすごい回復力です。

これで、6月のアメリカの失業率は、まだまだ高水準ながらも11%まで回復しました(それでも、コロナ前の4%前後の低失業率と比べると、まだまだ高い水準です)。

大不況期のヘリコプターマネーは、とても効果が高いのです。

かくして、アメリカ経済は、「コロナショック前の好景気な水準」からはまだほど遠いものの、V字回復を果たしつつあります。

Next: ところが、金融相場では「良い情報は悪い情報」です。アメリカ経済が――

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